活動報告・レポート
2026年3月31日(火)

南海フェリー撤退の問題

南海フェリー撤退の問題

昨日から和歌山市内は南海フェリー撤退の話題で持ちきりです。南海フェリーの撤退は和歌山市の衰退に直結する問題であることを多くの方が分かっているからです。観光はもちろん物流ルートがなくなることから第二国土軸の役割が果たせなくなります。これでは紀淡海峡大橋は夢のまた夢、この構想は完全に消えてしまいます。

また古くから徳島県と和歌山県を結ぶ海路は南海道と言われ人とモノが輸送される重要なルートでした。人とモノが動くことは情報と文化も動くことになるので、まちが繫栄するために必要なルートでした。それが全く消えることは、人とモノ、そして情報と文化交流がなくなるので、残念なことですが衰退の道を辿ることになります。単に交通の利便性を確保する問題ではないのです。

南海フェリー撤退の問題

残念なことは、以前から和歌山県と徳島県は南海道の歴史があったことから、新幹線と交通の紀淡海峡ルートで連携出来ていたのですが、最近は徳島県が新幹線の岡山ルートを進めるようになっていることや、紀淡海峡ルートの協議会も開催されていなかったようです。

紀淡海峡ルートの要望は和歌山県と徳島県だけではなく、関西と四国で国に要望をしてきた経緯がありますが、最近は動きがなく途絶えているように思います。

今回の南海フェリーの廃止は和歌山県と徳島県の連携が図れていたのか疑問に感じますし、連携のなさが南海フェリーを間接的に廃止の方向に向かわせたと邪推することにも成り兼ねません。

繰り返しますが、最近は紀淡海峡ルートの話題が語られることなく、和歌山県と徳島県を結ぶ海路と陸路の必要性を語ることがなくなっていたように感じます。関心外の問題はやがて忘れ去られ、そして消え去ります。南海フェリーも多くの方の関心の外になっていたことも撤退の決断に至る要因ではなかったかと思います。

アバローム紀の国の閉鎖や南海フェリーの撤退などは、私たちが和歌山市の将来を考えることが疎かになっていることの警告かも知れません。南海フェリーの撤退は、南海本線の和歌山市駅と和歌山港を結ぶ和歌山港線の廃止につながりますから、まだまだ影響は拡大しそうです。

この問題にする和歌山県と南海フェリーの交渉経緯は詳しく発表されていませんが、交渉が不調に終わったことは事実です。そして今日現在までの動きから、今後の事業継承の可能性も不透明です。和歌山県がこのまま黙っているようでは、今以上に「何もしない和歌山県」の評判が増えていきます。

和歌山県は「今回の撤退発表に至り大変残念。航路存続も視野に入れながら、関係者と連携して対応する」とコメントを発表していますが、航路存続の打開策はあるのだろうかと思います。

昨日、行政関係者から令和7年4月1日から南海電鉄は鉄道事業を分社化し、持ち株会社体制に移行すると聴いていました。具体的には、南海電気鉄道は商号を「NANKAI」に変更し、不動産事業の拡大や新規事業の創出に特化し、鉄道事業は新たに設立する「南海電気鉄道」が引き継ぐというものです。つまり収益性の高い不動産に経営の重点に置き、鉄道の比率を下げることです。不動産は難波が中心になると思われるので、南海電鉄は和歌山市を重点地域から外すことも考えられます。経営的には不採算部門を切り離すことは当然の経営判断であり、このホールディング体制への移行を察知していたなら、南海フェリーの撤退は早い段階から分かっていたはずです。

それだけに交渉が不調に終わり、南海フェリーが撤退する今回の発表は残念な思いでいっぱいです。個人的には事業継承を目指して動いているので、まだ諦めていません。