活動報告・レポート
2025年10月5日(日)
秋の例大祭
秋の例大祭
秋の例大祭

和歌山縣護國神社の秋の例大祭に参列しました。今回は戦後80年の年に当たることから、遺族会の方々を始め各界の皆さんが多数参列していました。

宮司さんは「わが国の平和と繁栄を築いてくれた英霊に心から感謝をしなければなりません。現在の平和と繁栄を享受しているのは私たちであって、私たちの世代はこの平和と繁栄を次の世代に引き継ぐことが使命です。そのためには先の大戦の記憶を受け継ぐことが必要で、引き継がれない世代になった時のことを想うと、私たちが戦争体験を語らなければなりません。命を賭して戦った若者たちが願ったのは、母国の平和と繁栄であり子孫が豊かに暮らせる国だと思います。だから彼らは英霊となり祀られているのです。決して先の大戦を忘れることなく、英霊の御霊に感謝の意を捧げたいと思います」と語ってくれました。

子どもの頃、両親から戦争体験の話は聴いていました。母が貴志川に疎開していた時、和歌山市の方角を見ると真っ赤な火が空に向かって伸びていたのは、和歌山城が戦火で焼けて崩れ落ちた時だったそうです。

また父からは、通信兵だった祖父が乗った軍艦が東シナ海で敵機に襲撃され沈没した話を聴きました。父は「東シナ海に沈むと、もし生きていたとしてもフカに襲われて助からなかっただろう」と話していました。

父は「丸」という月刊誌を好んで読んでいました。毎月、「丸」を買ってくるのですが、軍艦や戦闘機の写真と戦争の歴史を書いている月刊誌だったので、小さい私は興味がなく、パラパラと捲るだけで読むことはしませんでした。当然、一冊も残っていませんが、今思うと、もっと戦争体験の話を聴いておけばよかったと思いますし、「丸」も保管しておけば良かったと思います。

子どもの頃、先の大戦は遠い過去のものだと思っていたのですが、当時、日本は終戦から復興途上にあり、それほど過去のものではなかったのです。今は戦争を知らない世代が社会の中心にいます。

秋の例大祭

平和と繁栄を継承していますが、実際に体験した人も戦争体験を語る人も年齢が高くなり、語り継ぐための時間は限られてきました。護國神社の秋の例大祭や戦争体験者の話を聴く機会を積極的に持つことが、私たちの世代の責務だと思います。語り継ぐ人が途絶えてしまうと再び過ちを犯すことも考えられますから、戦争の話を聴くことは大事なことです。昭和生まれの私でさえ先の大戦は過去のものになっていますから、平成生まれの人にとっては歴史の中の出来事の一つになっています。教科書で習った日本の歴史という認識だと思います。

秋の例大祭に参列して、改めて語り継ぐことはとても大事なことだと認識しました。

観月茶会
観月茶会

引き続いて和歌山文化協会主催の観月茶会のお手伝いを行いました。曇り空だったため満月は見ることはできなかったと思いますが、お月様が見えても見えなくても存在していますから、ススキとうさぎの置物を供えての会となりました。季節感を大切にする日本人らしいお茶会となりました。

万葉薪能
万葉薪能

第26回目となる万葉薪能のお手伝いに行ってきました。昼間に降った雨のため屋外ステージは使用できなくなり、急遽、屋外ステージに隣接する健康館にステージを作り屋内での開催となりました。毎年、天井の満月を眺めながら狂言とお能を楽しむのですが、本日は屋内開催のためお月様を眺めることはできませんでした。しかし演者の舞台は日本の伝統を感じさせてくれるもので、私たちは文芸から歴史を学ぶ機会となりました。

万葉薪能

今回の会場入り口でお客さんにパンフレットを配布する役を担当いたしました。万葉薪能を楽しみにしている皆さんの顔と接することができたこと、スタッフの皆さんと懇親が図れたことで元気を頂きました。

尚、万葉薪能は今回から隔年開催になるため、次回開催は令和9年10月になります。一年おきの開催は少し寂しい感じもしますが、昨今の和歌山市内の経済事情により補助金や広告収入が減少しているため隔年開催に変更するものです。