活動報告・レポート
2025年9月26日(金)
県議会閉会と和歌山県への意見
県議会閉会と和歌山県への意見

令和7年9月県議会が全ての議案を可決して閉会しました。今議会も一般質問を行い、また建設委員会では皆さんからの意見を元に質疑を交わし、県政の課題に関しての協議を行うなど充実した議会となりました。中でも一般質問で取り上げた「和歌山県の未来を創ることについて」は、議会を聴いてくれた多くの皆さんから意見と感想を届けてくれたことは励みになるものです。和歌山県の未来を創ることに期待してくれる方々がいることが分かり、期待は県政の大きな課題であることを再認識できました。

本日、関西電力が、御坊発電所1号機と2号機を令和8年6月末までに廃止することを記者発表しました。また3号機も将来的な廃止を含めて検討するようです。和歌山県にとって地域経済と雇用などの面から大きな出来事で、将来、失われる経済効果と雇用をどのようにして回復させるのかが課題となります。この沖の海域では洋上風力発電の計画があり、将来、実現させることが必要ですし、他にも大型の民間投資が求められることは喫緊の課題です。数年先に向けて今から取り組みを開始しなければ将来を創ることはできません。

現在策定中の和歌山県総合計画に御坊発電所の廃止は記載されていませんから、早速、総合計画策定の前提条件が崩れることになります。経済と雇用を生み出すことは県政の大きな務めですから、この分を回復させる施策を織り込むことが必要となりました。

ここ数年で和歌山県から海南発電所、ENEOS有田工場、御坊発電所がなくなった、またはなくなろうとしています。もちろん放置しているものではなく跡地活用の検討は成されているものの、大型の投資につながるかどうかは不明です。また和歌山市内の埋め立て地である北港の活用についても和歌山県と和歌山市、そして所有者との間で協議が続けられているので、この用地の活用を図ることも和歌山市にとって大きな課題です。つまり大型の民間投資を呼び込むことが命題であり、投資の有無が和歌山県の将来を左右することになります。

県外から和歌山市を訪れてくれた友人たちは「和歌山市は人通りが少なくて寂しいですね。私は和歌山市のことが好きですが、まちに賑わいがないことは残念です。人通りが少なくなって久しいので、みんな人通りが少ないことに慣れてしまっているのではないですか。和歌山市は歩いていてすれ違う人と肩が擦れ合うことがない街ですね。賑わいを創り出すことが必要だと思いますよ。そのためには民間投資を呼び込むことが必要です。県や和歌山市の事業だけで賑わいを創れることはありません。そんなことが可能であればとっくの昔に出来ているはずです。和歌山市が賑わっていた時代は今から40年前だと聞きますから、相当長い年月が経過しています。同じことを繰り返しているようでは、今から失われた40年分を取り戻すことはできないですよ。仕事を創り出すことが賑わいを取り戻すための絶対条件です。所得が増えると消費も増えますから、民間投資を受け入れて資金を回すことをやるべきです。私は投資を考える時、必ず現地を訪れます。インターネットで調べると移動時間が30分だとしても、長く感じる30分もあれば短く感じる30分もあります。同じ30分でも中身が違うのです。それは現地を訪れなければ分からないことです。私の友人は日本に投資するに際して、北海道から沖縄県までレンタカーを借りて全ての県を走行しました。投資をするとはそれぐらい真剣なものなのです。だから投資を受け入れる県も真剣である必要があります。投資する側が真剣なのに、受け入れる県が真剣でなければ温度差があるため投資は成立しません。和歌山県は民間投資に対してもっと真剣に対応すべきです」と話してくれました。

そして「私が和歌山県とご縁をもらったのは今から約20年前です。紀州備長炭に魅せられて印南町を訪れました。その時、運の良いことに備長炭の窯を開ける時でした。扉を開けると蒸気が噴き出し焼きあがった備長炭が光って見えました。『こんなきれいな炭があるんだ』と思って感動しました。この感動体験が和歌山県とのご縁です。紀州備長炭を焼き上げることと同時に、釜の扉を開ける時を観光商品に仕立てると、観光客が訪れると思います。私が味わった感動は、訪れた観光客を同じように感動させるものだと思います。そして和歌山県で感動体験をすると、紀州備長炭と同じような感動が存在しているはずだと思って観光客は地元の観光資源を探してくれます。それがリピーターを作ることです。和歌山県は資源があるけれど活かしていないのはリピーター作りをしていないからです。

それと観光ホテルが古いですね。修繕はしていると思いますが、投資をしていないのでリピーターにつながっていません。観光も設備も投資をしなければお客さんが来てくれないのです。熱海温泉など、再生できている観光地に学んで欲しいと思います」とも話してくれました。

今後の活動の糧となる意見を聴かせてくれたことに感謝しています。