活動報告・レポート
2025年9月24日(水)
花蓮縣でのダム決壊による洪水被害
花蓮縣でのダム決壊による洪水被害
花蓮縣でのダム決壊による洪水被害

花蓮縣の友人から連絡があり情報収集に努めています。昨日、花蓮縣を襲った大型で猛烈な台風第18号の影響によって大規模な泥流災害が発生しています。現地の状況は、馬太鞍渓上流に形成された堰止湖が9月23日、午後2時50分に堤頂から越流を起こし、洪水がわずか18分で馬太鞍渓橋に到達したようで、その後、光復郷の市街地に押し寄せ大規模な浸水被害をもたらしました。

堰止湖は地震や土砂災害、崩壊などによって河道がせき止められ形成される天然ダムで、一時的に洪水を防ぐ役割を果たすものですが、圧力に耐えきれず決壊すると大量の泥水が一気に流れ出し甚大な被害をもたらすことになります。今回の台風第18号の影響によって馬太鞍渓堰止湖は大規模ダムに近い規模であり、決壊後の水量と流速は住民の日常的な想定をはるかに超えたようです。

そのため花蓮縣政府は直ちに避難命令を発令し、下流域では計5,084人が避難を完了しています。洪水は午後3時8分に馬太鞍渓橋に到達し、光復郷の市街地を一気に水没させたようで、黒い泥流が道路を覆い、車両が押し流されている状況もあります。

花蓮縣でのダム決壊による洪水被害

花蓮縣政府からは、今週、和歌山県と白浜町にお越しいただく予定でした。目的は熊野白浜リゾート空港と花蓮空港との間で将来の定期便を見据えたチャーター便の運航を目指した会議を行うためです。先週末の土曜日と日曜日に白浜町内で大江白浜町長と日程の打ち合わせを行い、昨日は県土整備部と日時とお迎えの時間や県側の体制の確認などを行ったところでした。

花蓮縣政府とは、令和6年10月以降、両空港を結ぶチャーター便の運航を目指してオンライン会議を続けてきた経緯があります。白浜町も花蓮縣も国を代表するリゾート地であり、観光客や農産物の取り扱いなどで接点があるので、友好関係につながると考え、両空港間でチャーター便を飛ばすことを検討してきました。

ようやく今週、来県してくれる案がとりまとまり、花蓮縣政府から白浜町と和歌山県庁に入っていただき会議を開く予定でしたが、昨夜、花蓮縣政府から「台風の影響でダムの決壊があり日本に行くことができなくなった」との連絡と現地の様子を写した動画が送られてきました。

花蓮縣でのダム決壊による洪水被害

洪水が市街地に流入したことによる濁流と家屋や車が流されている動画は、大変なことになっていました。直ぐに花蓮縣政府に対して「今回の洪水被害に対して心からお見舞い申し上げます。皆さんの安全確保とまちの復旧を心から祈念しています。こちら側でできることがありましたから連絡をしてください」とメッセージを届けました。

そして昨夜、和歌山県庁空港担当所管と白浜町と連携を図り、花蓮縣災害による来日中止の対応を行いました。遅い時刻に対応していただいた県職員の方々、白浜町長に深く感謝いたします。

この花蓮縣とのチャーター便の件は、今夏以降、来日の日時を調整してきたのですが、この事情により来日は延期となりました。しかし紀伊半島大水害に見舞われて復興させた経験とノウハウを持つ和歌山県として応援できることがあると思います。観光と農産物の輸出入、そして災害への対応についても協議ができると思います。

花蓮縣でのダム決壊による洪水被害

今はただ、花蓮縣の皆さんの安心と安全、まちの安全を願っていますが、復旧後にお会いできる機会を期待しています。そしてより一層の友好関係を築けることも願っています。

和歌山県、白浜町、そして私からも再度「心からお見舞い申し上げます。皆さんの安全と健康、洪水被害からの一日も早いまちの復旧を心からお祈りしています」と伝えました。

花蓮縣政府から「関心を持っていただき、ありがとうございます。交通と日常生活を早く正常化し、全ての観光地の復旧に拍車をかけるようにします。花蓮縣のために祈って下さい」とメッセージが届きました。私たちに出来る支援を検討しています。

その他
  • 和歌山県万博推進課や多様な生き方支援課に必要な相談を行いました。
  • 磯の浦海水浴場を訪れて地元の方と会議を行いました。磯ノ浦は関西のサーフィンのメッカでありサーファーで賑わっています。本日も200人以上の人がサーフィンを楽しんでいました。ここでサーフィンをしている90パーセントは京阪神のお客さんで、和歌山県内の人は10パーセント程度だと話してくれました。台風の影響からか、波が出ているので、昨日と今日の海は賑わっているようです。
磯ノ浦海水浴場サーフィン 磯ノ浦海水浴場サーフィン