
インターンシップで一緒に行動している中尾くんが「MICEセミナー」に参加してきたので話を聞きました。これは令和7年9月11日〜9月13日までの三日間、国際会議等の運営や裏側を学ぶための「MICEセミナー」で、関西大学と大阪公立大学の学生を対象として実施されたものです。
本セミナーの趣旨は「MICEは国際会議・学会等の総称で、開催地において高い経済効果、ビジネス機会・イノベーション創出、都市ブランド・競争力向上等の様々な効果が期待される」ので、その運営や集客による地域に与える影響などを学んできたようです。
経済効果は昨日、記しましたが、国際会議に一万人が参加、会期は一週間だった場合の経済効果は約30億円だそうです。一週間で約30億円の経済効果もあることに驚きます。国際会議の開催が可能な施設を建設し、国際会議を誘致できるなら、地域経済にとって大きな成果となります。以前、和歌山県は「和歌山IR」を誘致したのは、その経済効果が期待できることからですが、その計画の中にはMICE施設の建設が含まれていました。国の基準でMICE施設を建設することが求められていたこともありますが、この大きな経済効果も見込んでいたのです。
果たしてこれまで実績のない和歌山県が国際会議を誘致できるのかの議論はありますが、国際会議を開催できる施設がないので経験がないのは当たり前のことです。建設した後は当然、事業者と共に国際会議の誘致活動を行うことになりますし、続けていけばその経験が実力に転嫁するので、やがて「和歌山県は国際会議を開催できる県」となります。
中尾くんを始めとする参加者は、セミナーの最終日に「大阪と神戸のどちらが進んでいるか」のテーマを与えられ、グループで討論を行い、その結果を発表したそうです。

グループ発表の結果、「半々だった」ということです。つまり大阪も神戸も、観光地としてもビジネス地としても魅力的であり、エンターテイメント性も備えているので、どちらも良い街だという評価だったのです。どちらも大都市ですから、大学生の発表は妥当な結果だと思います。
そこで「大阪と神戸、和歌山を比較した場合、どんな結果になるのだろう」と質問したところ、「アクセスと観光面で和歌山県は二大都市と比較して不利だと思います。京阪神の大学生たちは、和歌山県は遠いと思っていますし、観光地が点在しているので行きにくい県だと思っているようです」と話してくれました。
交通アクセスと観光地が点在していることは、長年に及ぶ和歌山県の弱点です。長年の課題ですが、なかなか解消できていないのです。移動手段と時間の利便性と観光地が集約されていること、そしてエンターテイメントがあることが若い人にとっての街の魅力であり、この基準で計られると和歌山県は辛いものがあります。
その分、自然に恵まれ食べ物がおいしいなどの利点がありますが、年齢を重ねなければ分からない要素があります。そのため和歌山県は大阪や神戸と張り合う必要はなく、リゾート県であることを訴えるべきだと思いますし、強みを生かす県土づくりとリゾート施策が必要です。
但し、リゾート開発には大きな資金が必要となり、しかも継続した投資が必要となるので、デベロッパーの参画が必要となります。和歌山県の有する観光資源はリゾート性がありますが、大規模な投資には至っていないところが課題です。
県議会一般質問2日目を迎えたこと。先輩、同僚議員の質疑を拝聴させてもらいました。
- ライオンズクラブガバナー公式訪問に出席したこと。一年に一度の公式訪問の機会です。