活動報告・レポート
2025年8月27日(水)
高校クラブ活動の問題
高校クラブ活動の問題

今春、和歌山県立高校を卒業した大学一年生からの問題提起です。保護者から「大学生の息子が片桐さんに是非とも聴いてもらいたい話があるようなので会ってあげてください」と依頼があったので、もちろん喜んで会いました。大学生の彼が問題だと思っているのは次の通りです。

「私は今春、市内の公立高校を卒業しました。高校時代はソフトテニス部だったのですが、私の代が卒業した後の部員は4名になっています。そのうちの2名は初心者なので、大会で勝つことは難しいと思います」という話でした。

私は「私が知っている限りですが、その高校のクラブは強かったと思いますが」と話すと「私の代以前までは近畿大会にも出場していたのですが、今は団体戦に出場するだけでいっぱいです。私も時々後輩の練習相手に行くのですが、そこで問題の一つが分かりました。

それはクラブの顧問の先生は、その競技をしたことがないのです。競技歴のない先生がクラブ顧問になっても生徒を指導できないのです。私たちの時代のクラブ顧問の先生は競技歴があり指導してくれたのですが、今の顧問の先生はこの分野に関しては素人なので、指導できないのです。だから初心者は上手くなりませんし、新三年生も指導してもらえないので成長できないのです。

つまり指導者不足がクラブ活動の弱体化を招いていると思います。競技歴のない先生がクラブ顧問になっても指導できないので、そんなクラブ顧問制は止めるべきです。競技歴のある先生が顧問になることでクラブの指導ができるので、クラブ活動を通じて成長ができ、クラブ活動と高校生活が充実したものになると思います。教員の人事異動は教育委員会が行うものだと思いますが、各高校のクラブ活動で指導できる教員配置をして欲しいと思います。私の母校だけの問題ではなく、県立高校全体の問題だと思います」と言う意見です。

私も母校の校長先生から「クラブ顧問の先生が不足している。そのため競技歴のない先生に顧問をお願いしている状況です。それどころか顧問の先生が不足しているので、クラブの統合を行うことで、顧問の先生の数を減らすことを検討しています」という問題を聴いていたので、競技歴のある顧問不足は認識しています。

部員の不足とクラブ顧問の先生が不足していることの問題提起です。クラブ顧問の先生の不足の問題は、競技歴のない先生が顧問に就任していることによる指導者不足の問題です。高校のクラブ活動はレベルが高いので技術指導が必要です。競技歴のない先生がいきなり技術指導はできませんから、クラブ活動から生徒が学ぶことや、成長するための段階成果を踏むことはできません。

以上のことから彼が求めていることを重複しますが以下に記述します。

  1. 県立高校のクラブ部員が不足している。
  2. 競技歴のない先生が顧問に就任しているケースがある。
  3. 競技歴のない顧問だと指導力が不足することになる。
  4. 中学校のクラブ活動は地域スポーツクラブに移行しているケースが多くなっているので、高校も考える時期に来ているのではないでしょうか。
  5. 以上の問題について学校と県教育委員会はどう考えているのでしょうか。

以上の問題提起です。今春まで高校生だった大学生らしい率直な疑問であり、後輩を思う氣持ちが溢れています。

この問題提起をいただいたので、現場の実態を確かめながら、県教育委員会とも話し合いたいと考えています。

その他
  • 経営者の方から和歌山県再生のための意見をいただきました。「和歌山県は何でも取り組まないと将来はありません。県のリーダーシップが見えません」と、厳しい姿勢からの意見でした。
  • お世話になっている方のお見舞いに行きました。先週に手術、入院、そして退院したので伺ったものです。変わらない笑顔で迎えてくれました。
  • 和歌山県洋菓子協会役員のお店を訪ねました。先日の講習会のお礼と挨拶を兼ねて訪問しました。
  • 先月、新しく就労移行支援事業所を開設した事業所を訪ねました。新しい事業に向けた意欲を感じました。
  • ライオンズクラブ臨時理事会に出席しました。諸課題に関する協議を行いました。