活動報告・レポート
2025年8月26日(火)
災害時要配慮者
災害時要配慮者
災害時要配慮者

先の津波警報が発令された時の避難のあり方で、「これは問題だ」と感じたことに関して、防災士であり「防災落語」で意識啓発に努めている小笠原さん達と会議を行いました。

問題点は「高齢者や障がい者など災害時要配慮者の避難が困難なので、周囲にいる私たちが支援すべきこと、配慮をすべきことを知っておく必要がある」ということです。

避難行動を取れる人は避難所へ逃げることができますが、自力での避難が困難な人は支援してもらう必要があります。ところがその要援助のあり方と行動を私たちが知っておかなければ、災害発生時に災害時要援助者を支援できないことになります。

この問題は普段、自治会や団体で行っている避難訓練では取り組めていないもので、災害時要援助者の支援を前提とした避難行動のあり方と避難訓練が必要となります。小笠原さん達は、過日、避難訓練の講習会を行ったのですが、この観点が抜け落ちていることに氣づきました。

「災害発生時、健常者は避難できるけれど障がい者の方々は避難行動ができないと思うけれど、一体、どのように避難行動を支援すれば良いのだろう」と疑問に感じたのです。そこで災害時要援助者のためにできることは何かと思い、今日の会議を行ったものです。

災害が発生した時は、簡単なことでさえ知っておかなければ対応できません。例えば、災害時要援助者は災害が発生した時は福祉避難所に避難するように思っていますが、あくまで一時避難は指定された避難所で二次避難所として福祉避難所に避難することになります。この趣旨は「まず命を護ることが何よりも大事なので指定された避難所に避難すること」で、災害からの安全が確認できた時点、福祉避難所の運営体制が整った時点で、二次避難することになります。災害時要援助者を支援する人が、このことを知っておかなければ、二人とも巨大災害に巻き込まれてしまう恐れがあります。

このような知識を得ておくことが、私たちと災害時要援助者の命を護ることにつながるのです。従って「災害時要援助者と共に行う避難行動」についての避難講習会を開催することに決定しました。時期は未定ですが、このテーマで講習会を実施するので会議を行いました。

小笠原さんは「防災落語」を行い防災意識を高める活動をしてくれています。講習会では、講義と共に仮設トイレの組み立て訓練、そして「防災落語」の三本立てを考えています。

小笠原さんに尋ねたところ、この「防災落語」は実際に被災された皆さんの意見や思いを元に落語のネタを作っているということです。小笠原さんは、ボランティアとして東日本大震災や能登半島巨大地震の避難所や被災地を訪れて落語を行っています。避難所生活では精神的にまいってしまうことから、歌や音楽演奏、そして落語など元気づけられる支援が必要となります。小笠原さんは災害発生した後だけではなく、復興途上にある今も、継続して被災地を訪れて落語で元気づける活動をしています。

そんな被災された皆さんの実際の声を元にした落語のネタを作成し、私たちに命を護ることや助け合うことなどを伝えてくれているのです。だから落語で語られる言葉はリアルであり私たちの行動指針になるのです。私も何度も「防災落語」を聴いていますが、面白い話のネタの中から日頃からの心構えや助け合うことの必要性を感じ取っています。

本日、「災害時要援助者の避難行動」をテーマとして話し合えたことを嬉しく思いますし、この課題に取り組むことで、改めて全ての人の命を護ることを考えました。このテーマに基づいた講習会に参加してくれることで、私たちの行動で助けられる命を考える契機になると思います。

その他
  • メガソーラーのあり方について協議を行ったこと。建設規模や立地する場所などのケースによって見解は異なりますが、基本となるのは地元の方々の意見です。地元の方々の意見を大事にして事業の進め方を考えたいものです。
  • 令和7年10月に開催予定の万葉薪能について意見交換を行いました。万葉の地、和歌浦で今年も開催できることを嬉しく思います。
  • 今春、高校を卒業した大学生から、県立高校のクラブ活動について問題提起がありました。クラブ活動の実態を確かめ対応します。
  • 県内企業の新規工場建設について話しました。「和歌山県以外の全ての都道府県から『進出してください』と誘致のお誘いが来ています。和歌山県だけが来ないのは、必要ないと思われているのか、新規立地の情報を得ていないのか分かりませんが、のんびりしています」と話がありました。またしても和歌山県の対応の遅さを感じています。