和歌山県で将来有望な施策についての説明を行ったのち議論を交わしました。考えられる主な施策は、大型の蓄電所、データセンター、洋上風力発電所、そして「和歌山IR」などです。「和歌山IR」に関しては実現すれば「eスポーツ競技場」や大型のショッピングセンターの進出や交通網の整備なども期待できます。
但しどの施策にも課題があります。蓄電所は系統連系の必要があるので適地が限られていることと多額の資金が必要なことから地元資本では厳しいことです。データセンターは大量の電力を使用するので電力料金の低減を図ることや、再生可能エネルギーからの電力融通が必要なことです。どちらも条件を折り合わせることが難しいところです。
洋上風力発電の課題に関しては、昨日の活動報告に記載している問題があります。早期実現は難しいことと、知事の「何が何でもやり遂げる」と先頭に立った強力な指導力が必要となります。
そして「和歌山IR」に関しても、知事の強力なリーダーシップと決断が求められる事業です。和歌山県の将来を考えた時、絶対に必要だと考えて先頭に立つ覚悟が必要です。大阪府知事のような覚悟が求められるのです。
こう考えると、どの施策も立地のための条件整備と知事のリーダーシップが必要となります。県政を推進するためには知事と議会が将来の和歌山県を描き、それを実現するための行動力と「やり遂げる」ためのリーダーシップが求められるということです。
もう一つの課題は、議題に挙げたこれらの施策は民間事業なので、事業者が和歌山県に進出してくれることが前提です。
現在、「和歌山県がやろうとしている方向性が見えないので、他県でも同じ施策を検討している」や「和歌山県は意思決定が遅いのでタイミングが合わない」「知事のやりたいことが分からない」と言われていることが問題です。
つまり進出することにリスクを感じているとタイミングを逸してしまう恐れがあるということです。「あれこれ」言っていると、進出のためのタイミングを逃してしまうことになります。進出を検討している時期に県が熱意をもって受け入れる姿勢が必要ですが、「県の姿勢はそう感じない」という意見が出ました。
これは以前から指摘されていることですが、この意見が出されるということは残念ながら姿勢は変わっていないということです。「違うよ」と言っても進出を検討する側がそう感じていることを理解して対応する必要があります。
今日、言われたことは「和歌山県知事は過去のことを挨拶の場で話すことが多いようですが、これから和歌山県が取り組む施策についての発言がない。これでは協力しようがありませんし、和歌山県への進出を検討する時間が無駄になります。
進出するためには企業として資本と時間、人材を投入するわけですから、納得できなければ進出することはありません。土地資本を活用するホテルや学校であれば収益性は確保できますから進出の検討はできるでしょうが、収益を求める企業としては、県の本気さを感じなければ進出は厳しいですね。民間のスピードと経営戦略や考え方を理解して欲しいと思います」ということです。
ずっと以前から指摘されている事項ばかりですが、今も同様の意見が出されるということは改善されていないと言わざるを得ません。和歌山県が国土軸にあり、待っているだけで企業が進出を検討してくれる地域にあればまだ理解できますが、半島であることから国土軸にある県の何倍も熱意を持ち、県として受け入れ姿勢を前面に打ち出し「和歌山県の姿勢は素晴らしい」と感じてもらうことが必要です。
今日の会議で出された意見を元に、県当局への提言事項をまとめていきます。