活動報告・レポート
2025年8月21日(木)
洋上風力発電の現状
洋上風力発電の現状

和歌山県庁内で、洋上風力発電の現状についてを確認する会議を行いました。今回は東京からも関係者が来てくれての会議でした。

まず資材費高騰と為替レートの問題で建設コストが高くなっているので、採算面で厳しい環境になっています。再生可能エネルギーは必要性は変わるものではありませんが、陸上風力発電も太陽光発電も、そして洋上風力発電も大きな進展はありません。特に洋上風力発電の立地が進まないのは、北海道や東北の日本海側と比較して関西は風が強くないので立地点が限られていることがあります。関西で適地性があるのは和歌山県だけですが、航路があることや、世界遺産に関係する地域だと景観保全と高さ規制などの問題がありますから、簡単には進まないのです。

計画が長期化するのであれば、採算面を検討して北海道や東北での立地ということになりますから、和歌山県の立地の現状から考えれば、交渉が長期化すると困難度が増すように思います。また事前に関係者や地元と折衝しても海域利用は入札となりますから、落札した事業者が権利を得ることになります。つまり事前調査や地元折衝で予算を使っていない事業者が有利になる場合もありますから、様子見をする事業者が存在しています。これらの複合要因が組み合わさり、事業化は遅れている現状です。

また洋上での作業になるための船舶や建設機材は限られているので、複数の立地点を同時に進行させることもできないので、許可を得たからと言って機材を調達していない場合は、直ちに着工できない問題もあります。全国で順調に進展していれば機材を運用することができますが、一斉に工事が始まるなら工期は遅くなります。問題点は山積していますから、一つひとつ解決する必要があります。

現状を把握し問題点を解決するためにも、定期的に会議を行いたいと考えています。

意見交換会

東京から来県した団体役員の皆さんを交え意見交換会をした内容から何点か抜粋します。

  1. どこの県でも同じですが、県知事がどれだけ本気になるかによって県は変わります。県知事の本気度によって県は動きますし、本気度が感じられないと県は動きません。これは経済も産業も同じです。県の浮沈は県知事の本気度にかかっています。
  2. 熊本県の経済は凄くて活況ですよ。平均賃金は高くなっていますし、飲食街も賑わっています。立地したことで雇用も住居建設も増えていることから、熊本県は現在、元気な県の一つです。
  3. 意見交換会
  4. 津波警報が発令された日、静岡県でも避難区域の人は避難所に指定されている体育館に避難しました。ところが冷房がなかったので滞在することが困難だったようです。静岡県は災害対策が進んでいる県ですが、まだ対策を行う必要があるようですから、防災対策に到達点はないですね。
  5. 和歌山県で津波警報が発令された時、南海電車は止まったので和歌山市駅は閉鎖されました。お客さんには和歌山城に避難するよう呼び掛けていましたが、和歌山市駅から和歌山城までの移動ができず、仮に和歌山城に避難しても、どこに避難すればよいのか分からなかったと思います。地震や津波などに応じた避難所の指定は難しい課題だと思います。
最低賃金

和歌山労働局の審議会は本日、7回目の専門部会の場で、最低賃金を現在の980円から65円引き上げて1,045円の答申を行いました。この最低賃金は令和7年11月1日から適用される見込みです。この最低賃金についての意見をいただきました。「これまで低かったのでありがたいことです」「物価上昇などのため生活が厳しいので嬉しいことだと思っています」などの声がある反面、「会社の置かれた環境から考えると大変です」との意見もありました。県政としてできる支援を検討する必要があります。