活動報告・レポート
2025年7月21日(祝・月)
企業誘致について
企業誘致について

東京から来てくれた友人と懇談しました。彼の会社は全国に事業所があるので、北海道から沖縄まで現場を訪れています。最初に熊本県の話をしてくれました。

「熊本県は半導体で経済が好調です。熊本県に進出した理由の一つとしてソニーがいることでした。半導体工場を造る場合、近くに製品を買ってくれる顧客があることが条件となります。顧客がいないのに製造工場を造ることはありません」という話でした。

確かに、大型の投資の場合、製品を買ってくれる顧客がいることが進出の条件になります。

製品を買ってくれる企業がないのに進出する判断は難しいと思います。顧客がいる近くに進出することは半導体だけではなくどの製品でも同じなので、市場があることが工場進出の前提になります。そう考えると和歌山県にメーカーが進出してもらうためには、その市場があること、顧客がいることが条件になりますから、それを満たす必要があります。

考えを巡らせてみると「半導体やAIなど新しい製品を大量に購入するだけの市場はない」ことに氣づきます。京葉や京阪神に工場が集中しているのは、市場が近いことから輸送費などが軽減されるからで、和歌山県に工場群が少ないのは市場がないからです。和歌山県に進出を検討している企業は高速道路のインターチェンジ付近や、最寄りのインターチェンジ移動時間が10分以内などの条件を付けますから、やはり市場まで運搬する輸送コストを下げられることが必要です。

和歌山県は企業誘致に力を入れていますが、そのためには市場形成が必要です。まず実力を付けること、購買層を増やすことなど当該分野の市場をつくることを目指さなければなりません。しかし市場規模が小さい和歌山県ですから、これは簡単なことではありません。

大型の投資や基幹産業、メーカーの進出は現実的には厳しいのです。

それから県民性や県の評判は意外と大事なことも伝えてくれました。

今週、秋田県と北海道に出張がありました。両方の相手先から尋ねられたことは「和歌山県は大変な県ですね」ということでした。内容を書くことは控えますが東北や北海道まで「難しい県だ」と評判になっているようです。彼は「私は和歌山県が好きなので県の評判が悪いことに腹立ちさを感じましたが、彼らの言っていることは納得できる理由でした」という話です。真意は他にあったとしても、他県の批判に映るような発言は評判を落とすものだということです。私たちが思っている以上に全国区で評判を落としているので「分かっておいてください」という話ですが、考え方としてとても大事なことを伝えてくれました。

能登半島地震支援チャリティ

羅布さんと私は昨年から始めている能登半島地震被災地支援のチャリティコンサートを継続して実施しています。今回も7月20日、日曜日に開催して和歌山県の皆さんから支援を頂戴しています。和歌山県と和歌山市での義援金の受付期間中は和歌山県は和歌山市に届けていたのですが、現在は終了しているので和歌山市で日本赤十字宛の義援金として被災地に届けています。

和歌山県は「紀の国わかやま国体」において、石巻市の大川小学校のひまわりの種を和歌山県農業試験場で育て、開会式会場にコーナーを設け「3.11を忘れない」ことを訴えました。

和歌山県民は被災地のことを忘れていませんし、能登半島地震のことも覚えて支援を行っています。そのひとつが継続して行っているチャリティトーク&コンサートです。今回で既に10回は超えていると思います。県民の皆さんの善意と思いを被災地に届けているところです。令和6年1月1日から1年と7カ月が経過していますが、今でも県民の皆さんの思いは変わっていません。今回もチャリティイベントで皆さんから預かったお金は義援金として届ける予定です。