活動報告・レポート
2025年6月25日(水)
eスポーツ講義
eスポーツ講義

阪南大学で「eスポーツ」講義に参加してきました。講師は東京から来てくれたBaroさんで、案内をいただき参加したものです。阪南大学は「eスポーツ」の授業があり、また学生が「eスポーツ」大会を企画運営するなど、先進的な取り組みをしています。「大阪・関西万博」の「eスポーツ」の運営も阪南大学が担当するなど、関西の「eスポーツ」の雄です。

今回も学部長を始めとする教員の皆さんと懇談を行った後、講義を受けてきました。

eスポーツ講義

講師のBaroさんの講義は「みんなゲームしていますか」の問いかけから始まりました。大学の授業で「ゲームしていますか」は初めて聴きました。かつてなら、ゲームは推奨されていませんでしたし、まして授業で「ゲームしていますか」の呼びかけはあり得ないことでした。ところが「eスポーツ」が授業になっているのですから、時代感覚の違い、と言うより社会の変化を感じました。

そして冒頭「トランスファラブルスキル」の話をしてくれました。この意味は「移転可能なスキル」と訳されています。

これは、「Aという組織で働いていた経験は、他の職場や職業に変わっても使える普遍的なスキル」のことを意味しています。

eスポーツ講義

この「トランスファラブルスキル」は普遍性を有しているので、どの職場でも応用することができます。講師は学生に対して「みんなアルバイトをしていると思いますが、アルバイトをした経験は、他のアルバイトをするときにも生かされますし、就職した時も、その時のスキルは生かすことができます」と話してくれました。

この「トランスファラブルスキル」の優れた点は次の通りです。

  1. コミュニケーション力
  2. 他者と協力する能力、つまりリーダーシップを始め必要とされている能力
  3. 現場やチーム、プロジェクトに馴染む力
  4. 情報収集能力および情報整理能力
  5. ITリテラシー
  6. 専門性を生かした問題解決能力
  7. 信頼感と倫理観の構築能力

学部長によると「コミュニケーション力が不足していると感じています。新入生は対人関係に慣れていないこともありコミュニケーション力が必要だと思っています。今の時代ですからオンライン授業も導入していますが、極力大学に来て授業を受けることを推奨しています。それは学生同士が顔を合わせることによりコミュニケーションの大切さを感じてもらうことと、そのスキルを身に付けてもらうためです」と話してくれました。

eスポーツ講義

今日の講義はオンラインでも受講することはできますが、実際に講義を受けた方が得られる知識は増すと思います。それほど授業のライブとオンラインとでは違いがあります。

また「eスポーツ」は基本的に対戦型ゲームが競技として成り立ちますし、プレイヤーとして参加するだけではなく、これに関わる分野が広いことも「eスポーツ」の定義になります。

つまりプログラマーや音楽家などが関われる職業になるのです。プレイヤーや見るだけではなくて、仕事として関われることが「eスポーツ」の特長です。日本ではまだ職業として見られていませんが、近い将来は職業として成り立つものだと思います。

そしてBaroさんはミシガン大学ビジネススクールと経営者向けのソフト制作に着手していますし、テネシー大学人文学部と文化としてのゲーミングラボの設立に関わっています。「eスポーツ」は多くの分野の汎用性があるようです。

今日の講義を受講して「eスポーツ」がビジネスとしても有望であり、ビジネススキルやコミュニケーション力を高めるためにも有効な手段であることが分かりました。和歌山県としての新しい価値として知らせたいと考えています。