活動報告・レポート
2025年3月31日(月)
お祝いの会

お世話になっている先輩が年度末をもって退職しました。元同僚たちで退職のお祝いの会を行いました。かつて一緒に仕事をした仲間たちが集まり、それぞれの思い出話をする時間となりました。今では珍しくなった「叱る」ことができる先輩の人徳が、一緒だった時間の前後に関係なく同じ時を過ごした人を集めたと思います。

仕事は定例的なものと形がないものがあります。どちらも大事な仕事ですが、対外的な仕事は相手とのコミュニケーションと交渉力が必要なので、能力以外に人柄などの適性があると思います。何故か上手く収めてしまう人もいれば相手を怒らせてしまう人もいるのは、コミュニケーション力と人柄の違いのように感じます。

かつて職場に不思議な人がいたことを思い出します。日頃、何も仕事をしていないので座っているだけで、夕方になると帰ってしまうのです。当時、「この人は一体何をしているのだろう」「仕事をしていないのではないだろうか」と思っていました。ところが幹部職員は困ったことがあるとこの人を頼ってくるのです。内心「何をしているか分からないこの人が、トラブルを解決できるはずがない」と思っていたのですが、対外的なほとんどの問題を解決してしまうのです。本当に不思議でした。

そのからくりは「日頃から社外の人とつきあいコミュニケーションを取っていた」ことにあるのです。毎日のように夕方出かけていたのは、社外の人と会って懇親していたのです。多くの人は社外の人との懇親を苦手にしていますが、この人はそこを得意分野にしていたのです。

だから対外的に問題が発生した時、自身の人脈を使って問題が大きくならないうちに解決していたのです。だから幹部職員の方々が一目を置いていたのです。つまり社内の誰もできない役割を果たしていたということです。

どこの組織にでも対外的な問題を解決できる人がいるものです。

さて先輩も後半は対外的な仕事を得意としていました。幹部職員や同僚は、問題が起きると先輩に相談にきていました。話を聴いて問題点を把握し、即座に動き始めるのです。恐らくそれまで築いてきた人脈を活用して問題の対応に当たっていたと思います。

大きな問題が発生した時、それを解決するためにかける労力と時間は相当なものになります。そのため問題が大きくなる前に解決を図るのですが、小さなうちに解決できるとコスト低減になりますし信用も保てます。今でいうところの危機管理能力を持っていたのです。

組織に絶対に必要な人材です。

しかも社内では同僚や後輩の面倒見が良くて社内人脈も広いのです。情報ネットワークと同じように、人のネットワークを持っていたのです。情報も人も仕事をするうえで重要なものですが、構築することが難しいものです。

他より早く情報を得ること。電話一本やLINEでの依頼だけで動いてもらえること。それがどれだけ難しいことなのかを私たちは知っています。先輩はそれを見事にやってのけていたのです。その場を去る時、その方のやってきたことが分かります。今日のお祝いの会で飛び交った同僚たちからの言葉、たくさんの笑顔がそれを証明しています。

会の最後に、先輩は一人ひとり、つまり全員に感謝の言葉を伝えました。お祝いの会は総括的にお礼の言葉を伝えることが多いのですが、一人ひとりに思い出と激励の言葉を伝える場は初めてでした。ただただ「凄いなぁ」と思いました。

これが年度末の風景です。毎年のように繰り返される風景ですが、この時に感動するのは、一人として同じ経験はなく贈る言葉も違うからです。人生とは、一人ひとりが違う時間を過ごし、それぞれが築き上げてきた道であることが分かります。

明日から先輩の去った職場は違う光景になると思いますが、その存在と引き継いだものはこれからも残ると思います。月並みですが、長い間お疲れさまでした。