活動報告・レポート
2025年3月18日(火)
令和7年2月県議会閉会

令和7年2月県議会定例会が閉会しました。提案された令和7年度予算案を始めとする全議案を可決して終了しました。当初予算案は6,138億円の規模となっています。この先の和歌山県の基礎を築く一年になることを目指しています。また人事案件では、宮崎泉副知事と今西教育長が投票の結果、全員が賛成し同意されました。新年度から新しい副知事と教育長を迎えた岸本知事体制がスタートすることになります。今後の県政発展に向かうための議会となりました。

さて今回の県議会でも県政に係る様々な議論が交わされました。令和7年度予算案を始め、熊野白浜リゾート空港の延伸や学校給食の無償化、能登半島地震の教訓を踏まえた防災対策、eスポーツの振興、JR和歌山駅と周辺の再整備などの議論がありました。今と将来の和歌山県を築くための論議を交わすことで、政策レベルを高めることができたと思います。

今日も本年度末で退職される幹部職員さんと話をしました。県行政の仕事を通じて30年から40年のキャリアを重ねてきた皆さんは、県土発展に向けた議論や行動を通じて、少子高齢化と人口減少の環境下においても最大限の成果を出すよう取り組んできたことが分かりました。退職される時を迎え「まだやり残したことがある」と「やり切った」の両方の思いがあるようですが、皆さんのお陰で少しずつですが着実に県政は前進してきたと思います。勿論、先に述べた外部要因によって右肩上がりにはなっていませんが、県政の真摯な取り組みがあって何と維持できたように感じます。毎回思うことですが、必要な政策と予算編成、加えて行政改革のバランスを取ることは簡単ではなく、財政健全化と新政策の実行は、時に相反することもありますが可能な限りバランスをとってきたと思います。

但し、将来の県経済の基軸となるようなダイナミックな政策はないことを懸念していますが、早い段階で経済と雇用を図れるような政策を見出して財政健全化を目指し、そこから医療や福祉、教育などに予算を配分できるよう仕向けたいと思います。

そのためには、執行部と議員が本会議や委員会で十分な議論を交わすことが重要で、議論を交わすことで政策が深まり、県土発展の方向性を確認することができます。議事録は残りますが、政策の意思決定の過程は議会の外からはなかなか見えにくいものです。

しかし得意分野が異なる議員が、それぞれの視点から質疑を交わすことで民意を政策に込めることができますし、県行政が県民生活に寄り添う姿に近づけられていると思います。

県行政は統計や政策を実行した結果の過去データを持っていますから、新年度の政策はそれらを元にして作り上げます。議員は県行政が保有している過去から積み上げたデータは持ち合わせていませんが、その代わり皆さんからの県政に係る意見や感想を直接聴くことができ、現場も歩いているので肌感覚で社会と行政のズレを感じ取っています。従って議員は、政策の中に民意を持ち込むことを目指しているのです。それは政策の中のごくわずかかも知れませんが、例え少しでも民意を反映させることで県政が身近なものとなり、県政に関心を持ってくれると考えています。民主主義はそれぞれ異なる民意を聴き取り、最大公約数となるものを見出して政策に含めていくことの積み重ねです。

民意を反映させることは、地方自治体によって政策が多少異なることになりますから「他がやっているけれど和歌山県ではやっていない」ことも出てきますが、逆に「他でやっていないことを和歌山県ではやっている」こともある訳です。

令和7年度予算を可決したことで、実質、令和7年度の県政がスタートすることになります。この後は、人事異動と組織改正を経て4月を迎えることになります。いよいよ春が近づいてきました。