活動報告・レポート
2025年3月7日(金)
県議会一般質問四日目

県議会一般質問四日目を迎えました。議員や知事を始めとする当局も、県政を前進させようと質疑を交わす姿勢が見えました。

人口減少問題では、和歌山県の人口が最も多かったのは、昭和60年、西暦1985年の108万7千人でした。それ以降は減少の一途をたどり、令和6年4月1日現在の推計人口は88万4,627人まで減少しています。40年間で実に20万人も減少していることになります。

人口が減少すると共に高齢者人口が増え生産年齢人口が減少する傾向にあり、この推移が続くと域内経済も企業の雇用も厳しくなります。人口を増やすことは難しいことですが、これまでと同様、大学の誘致や企業誘致などに取り組む必要があります。数年前に、和歌山市内での大学誘致が進んだことから和歌山市からの流出は歯止めがかかりましたが、人口減少対策は継続的に行う必要があります。続いて企業誘致に注力する必要がありますが、今のところ大規模な企業誘致には至っていません。

多くの雇用を伴う企業誘致は継続していますが、成果を出すまでに至っていないのが現状です。大手事業者が進出した場合、和歌山市内の交通渋滞や中小企業の雇用の悪化などの問題が生じると指摘がありましたが、それを懸念しているようでは、企業誘致は絶対にできませんし、受け入れ環境が整わないならば事業者は決して来ないと思います。事業者にとって、進出を検討している地元から歓迎されていることを感じることも判断材料になります。

企業誘致を進めている県が多数を占めている中、進出に当たって地元の懸念材料を解決しないで、地元から歓迎されていない県に進出することはありません。

和歌山県では将来の人口減少と県財政の悪化は見えている未来なので、今からそれを防ぐ施策が必要です。今からでももう既に遅いかも知れませんが、やらないより断然に「まし」です。今からでもやれば、将来、好転する可能性があるからです。

感覚として「現状を変えたくないんだ」の声が強いように感じます。もし現状が良ければ、或いは将来好転する兆しがあれば話は別ですが、今のところ現状を好転させるような動きも、兆しも感じられません。やろうとすれば現状打破できる、県政の役割は極めて重要だと考えています。

もう一つ。毎議会ともそうですが和歌山県の大きなテーマが防災です。今回も防災対策の質疑が交わされていますが、どこまで行っても完全な防災対策はありません。県政の使命は、県民の生命と財産を護ることなので、ゴールのない防災対策を全力で進めていますが、どこまで進めても公助だけで全てを護り抜くことはできません。どうしても巨大地震などが発生した時は、まずは初期行動として自分で行動し自治会などで助け合って欲しいのです。

そのためには日常が大事で、一人ひとりが非常時のことを考えておく、自治会内などの単位で近隣の方々とコミュニケーションを図っておくことが必要です。自助、共助、公助があって、多くの方々の生命と財産が護られることになります。

最低限以上の防災の取り組みを県の防災担当部は進めていますし、今日も防災の取り組みを前進させています。県が策定した防災の取り組みや避難行動や防災に役立つ知識付与は発信していますので、県民の皆さんには是非とも受け取って欲しいと思います。

県議会では本会議以外の時も含めて、そんな議論を交わしています。県政は毎日の取り組みを一つひとつの積み重ねで前進させています。小さなことの積み重ねは大きな進歩や変化が見えないので、なかなかニュースになりにくいのです。ところがバッドニュースはそこから外れることであり、見えやすいことなので直ぐにニュースなどで流れます。コツコツとしていることは変化が分かりにくいものですが、着実に前に向かっていることを理解していただけると有難いと思います。