活動報告・レポート
2025年2月24日(祝・月)
eスポーツ

令和7年1月29日から2月2日までの期間、札幌ドームで開催された「ALGS Year 4 Championship」を観戦してきた教育者と会議を行いました。テーマはeスポーツと教育、eスポーツと観光、地域活性化などでした。

世界大会の話と共にeスポーツと教育との関連性について、次のような説明をしてくれました。

  1. eスポーツは部活動の一つだと思ってください。部員が好きな競技を選び、仲間と一緒に試合で勝つことを目指して上達していく。その競技がeスポーツだということです。野球やサッカー、吹奏楽部などと同じようなものです。個人の楽しみとしてゲームで遊ぶことと違います。大人でeスポーツを理解できている人は少ないと思います。
  2. eスポーツは団体戦もある競技なのでチームで試合に出場します。チームとして活動するので、技術の高い生徒だけが出場するわけではありません。試合に勝つためには上手い人、戦況をみて冷静に判断できる人、チームを鼓舞させるムードメーカー、戦術を考えるのが得意な人などが必要となります。ここでチームプレイと仲間意識を醸成します。
  3. チームで困難を乗り越えてゴールを目指すことは、生徒の成長に不可欠なことです。eスポーツを通じてチームとして成長すること、社会性や協調性を学ぶことができます。
  4. 今の子どもは小さい頃から誰でもゲームをやっています。大人が「ゲームをするな」、「ゲームは止めなさい」と言っても、楽しいと思っていると止めるはずはありません。だったら好きなゲームで人として成長させる方法を選択すべきです。その方法がチームを通じて成長できるeスポーツです。
  5. eスポーツのプロトッププレイヤーは子ども達の憧れです。大谷翔平選手のような存在です。プロの大会を観戦すればその人気が分かります。一緒に写真を撮ったり、サインに並んだり、Tシャなどのグッズを買ったりしています。そんなプロプレイヤーに学校に来てもらって練習を見ることで子ども達は「凄いなぁ」と思います。人は自分が「凄いなぁ」と思った人、尊敬している人の話は素直に聞くものです。
    その後に講演をしてもらうと素直に聞き入れてくれるので、教育として効果があります。人は自分が知らない人や、関心のない分野の話を聞いても自分のものになりません。
    大谷翔平選手に来てもらうことは難しいことですが、eスポーツのプロ選手に来てもらうことはそれと比較して実現しやすいことです。
  6. 私は子ども達が関心のあるeスポーツを知るために勉強をしています。札幌市まで世界大会を観戦に行ったことも、臨場感を味わい世界トップレベルの試合がどんなものかを体験するためです。ゲームがダメ、eスポーツはスポーツではないと思っている大人は、デジタル社会について学びが必要です。

そして札幌市で開催された世界大会です。札幌市は「eスポーツの聖地」に名乗りを上げています。先行している都市に対抗する必要はありませんが、和歌山県も本格的に取り組むべきです。

この世界大会で札幌ドームは満員になりましたし、試合の様子は世界にリアルタイムで配信し、アーカイブで観ることができます。札幌市長も挨拶しているのはこの大会の凄さを理解しているからです。世界大会を開催した札幌市という都市は更に世界で知られることになりインバウンド観光やビジネスの機会を得たことになります。

またeスポーツの世界大会のチケットは約1万円ですが、チケットは完売になるほどの人気です。チケットは人気歌手のコンサートなどと同等の水準で販売されていますが、このように完売になっています。

この札幌市で開催された世界大会について、札幌市のホームページから紹介します。

  1. 世界最高峰のeスポーツ大会、アジア地域初のオフライン開催
    2025年1月29日〜2月2日に、札幌の大和ハウスプレミストドーム(旧名称 札幌ドーム)で「ALGS Year4 Championship」が開催されます。この大会は、世界的人気を誇るバトルロイヤルゲーム『Apex Legends』の公式eスポーツ大会であり、ALGS史上初のアジア地域でのオフライン大会となります。
  2. 『Apex Legends』「ALGS Year 4 Championship」とは
    「Apex Legends Global Series(ALGS)」は国際的なeスポーツイベントです。『Apex Legends』はFPSと呼ばれる、一人称視点のシューティングゲームです。3人が1チームとなって対戦します。最後に生き残った1チームがチャンピオンになります。「Apex Legends Global Series(ALGS)」は『Apex Legends』の国際的なeスポーツイベントです。世界各国から120名のプロ選手が集結する国際大会であり、2024年-2025年シーズンはアメリカ・ロサンゼルス、ドイツ・マンハイムに続き、グランドファイナルの場所として札幌での開催が決まりました。
    ALGS Year 4 Championshipは、日本で開催される過去最大規模の『Apex Legends』のeスポーツイベントであり、世界中のプレイヤーや観戦者の注目を集めています。特に、オフラインでの開催となるため、会場での熱気あふれる観戦体験が期待されます。ALGSの大会は高額な賞金総額も特徴の一つです。世界各地域のトップチームのうち、上位40チームが出場、賞金総額200万ドルを争います。
  3. eスポーツが見せるMICEの可能性
    本大会の日本開催は、eスポーツ業界だけでなく、MICE産業にも大きな影響を与えると期待されています。札幌での国際的な大会開催により、国内外から多くの観戦者や関係者が訪れ、観光・宿泊・飲食業界への経済効果が見込まれます。
    特に、札幌は豊かな観光資源を持つ都市であり、大会期間中には観光促進の機会も増えると予想されます。また、日本国内でのeスポーツ文化の浸透にも寄与し、今後の国際的なeスポーツイベントの誘致にも好影響を与えるでしょう。
  4. 札幌市 連携事業と実施意義について
    国内外のeスポーツファンの注目が集まるこの機会を好機と捉え、国内外からの観光客誘致や、大会の機運醸成につながるシティドレッシング(世界中からお越しになる選手・スタッフ・ファンを歓迎する為、街をポスター・フラッグ等で装飾します)を始めとする各種取組を、大会主催者(Electronic Arts)、大会誘致を実施する一般社団法人北海道eスポーツ協会と共に実施いたします。
    これらの取組を通して、医療・福祉、地域活性化、教育・国際交流など、様々な場面での活用が期待されるeスポーツについての市民の関心を喚起するとともに、ゲーム産業が集積する札幌経済の魅力も発信していきます。