
先輩のご家族の法要に参列しました。今回のような御経と雅楽の法要を経験したのは初めてでした。法要での雅楽演奏自体が珍しく、御経と組み合わせての約1時間は、私たちを違う空間へと導いたように感じました。
僧侶は「親しい人の死は、私たちの前からいなくなるのではなく姿を変えて存在しています。時には風になって、花になり鳥になり、季節に応じて姿を変えて私たちの前に現れています。それを見て美しいと感じたり、素敵だなと思うことがあれば、故人が私たちにメッセージを届けてくれているのです」と説法してくれましたが、心が温かくなる教えです。
心に存在している姿と変わったとしても、心に温かいものを感じることがあります。それは先祖や親しい人が現れてくれている瞬間だと思います。冬でも暖かいものを感じることがあるのはそんな時かも知れませんから、感性を正常に整えておきたいものです。
いつか人はこの世界を去りますし、親しい人ともお別れする小さな存在です。いなくなったとしても親しい人の心に残るなら、優しく親切にしてきたことなので、それは生きてきた証となります。

雅楽は世界でもっとも古いオーケストラだと言われています。平安時代に生まれた雅楽は当時、どんな役割を担ってきたのは知る由もありませんが、雅人のためだけにあったのではなく、聴く人の心を清らかに温かくする効果があったように感じます。今日の演奏から、同じ場で演奏を聴いた人の心を統一していくような力があるように感じました。儀式や式典の場で演奏することで、心を一つにしていく効果があったように思います。今回、法要を終えた後、同じ目的を果たしたような氣持ちになれたのは雅楽の効果があったようなのです。お寺に来た時よりも親しく、話しやすい関係になっていたからです。
音楽の力は凄いものがありますし、音が組み合わさったオーケストラは、もっと強い力があるように感じます。古人も同じ思いを感じ取っていたのではないでしょうか。日本人は文化に触れることでその真髄を考え、想像するので感性が磨かれていきます。人それぞれに感じ方や捉え方が異なりますから、文化の解釈に正解はありません。文化に接してそこから伝統を感じることが大事なことです。
雅楽はわが国の伝統ある音楽でありオーケストラです。1000年以上も続いてきたのは、続けている理由があるからです。そんな日本の伝統に思いをはせる時間となりました。

熊野白浜リゾート空港と花蓮縣を結ぶチャーター便およびその先の定期便就航に向けた会議を行いました。何度もオンライン会議を行っているところですが、今回は元パイロットで航空会社を所有している方を交えて、これからの進め方を検討しました。
最初はチャーター便で良いから運航を目指し、その先は「せっかく県内に国際空港があるのだから定期便を飛ばさなければ意味がない。ここを拠点とする飛行機会社を目指すべきだ。できない理由を探す必要はありません。やってみないと結果は誰にも分からないのですから」という意見を出し合い、役割分担と目標期限の設定などを行いました。
また途中、台湾と連絡を取りながら進行していきました。台湾の主な国際線は台北空港と高雄空港なので、花蓮縣や台東縣と熊野白浜リゾート空港を結ぶための課題も解決しなければなりません。
地方空港が目指すべき方向がありますから、南紀への観光客誘客と交流人口の増加、そして産業振興を目指して取り組みを進めます。