活動報告・レポート
2025年2月11日(祝・火)
ドローンの活用

ドローンを活用した観光地の広報について会議を行いました。先日、那智勝浦町を周遊してきたことから那智勝浦町の観光地が話題となりました。

まず那智湾に浮かぶ弁天島は、干潮時には歩いて渡ることができます。ここには弁財天が祀られ、商売繁盛や財運アップに御利益があると言われています。

また補陀洛山寺も訪れたのですが、この解説は那智山青岸渡寺のホームページから引用します。

那智山青岸渡寺別院である補陀洛山寺は、仁徳天皇の治世にインドから熊野の海岸に漂着した裸形上人によって開山されたと伝わる古刹です。

時代は平安時代から江戸時代にかけて、海の向こうへ渡る者は補陀洛渡海として観音浄土である補陀洛山へと浜の宮(那智の浜)から小舟で旅立ちました。

『熊野年代記』によると19人の僧が補陀洛山に往生しようと試みた事が記録に残っており、これを「補陀洛渡海」と言います。

そして御燈祭りで名高い神倉神社もこの地の代表的な観光地です。これらの観光地をドローンで撮影した映像を見ると、神々が宿った地としての神秘性と迫力があります。実際に訪れて歩くことで体感できることがありますが、ドローンの視点で眺めることはできないので、この動画と組み合わせると今以上にインバウンド観光客に訴えることができると思います。当然、今もドローン撮影の動画もありますが、違う視点からの動画は何本あっても良く、数があるほど訴える力が出ると思います。

また熊野古道を始めとする世界遺産地域の寺社仏閣の解説は他の観光地と比べて難しく、この地の歴史と言い伝え、そして自然信仰を語る必要があります。簡単に伝えきれない奥深さがあります。この奥深さが欧州からのインバウンド観光客に受け入れられていると思いますが、その伝え方が難しいのです。

例えば先に紹介した補陀洛山寺を説明するうえで「渡海船」に触れる必要がありますが、今日の会議でも理解が難しいものでした。

このことについて、インターネットでは次のような解説があります。

船上に造られた屋形には扉が無い。屋形に人が入ると、出入り口に板が嵌め込まれ外から釘が打たれ固定されるためである。その屋形の四方に4つの鳥居が建っている。これは「発心門」「修行門」「菩薩門」「涅槃門」の死出の四門を表しているとされる。

渡海は北風が吹き出す旧暦の11月に行われた。渡海船は伴船に沖に曳航され、綱切島近くで綱を切られた後、朽ちたり大波によって沈むまで漂流する。もちろん、船の沈没前に渡海者が餓死・衰弱死した事例も多かったであろう。

この表記を理解することは簡単ではありませんし、欧州の観光客に伝えることは容易ではありません。仏教国の人がキリスト教の理解が難しいように、欧州の人が仏教について理解することは難しいと思います。

課題は残るものの、ドローンの資格を取得した皆さんと話を交わすと観光や農業な分野での活用を始めとするアイデアが出てきます。聞くところによると、和歌山県内でのドローン活用は遅れているとのことですから、他県での先進事例を参考にしながら活用を検討できそうです。この検討は数人からのスタートですが「検討段階では難しいことがありますが、やれることからやりましょう」という話になりました。