和歌山県活性化のための会議を行いました。外国で事業経験豊富な事業者をお招きして和歌山県の良さを語ってもらいました。
和歌山県は日本でトップ3に入る魅力的な県です。恐らく地元の人は氣づいていないと思います。
一つはアクセスが良いこと。名古屋からも徳島からも1時間で来ることができますし、東京からは飛行機で1時間、大阪からも陸路で1時間という立地条件です。また和歌山市は関西国際空港が近く、県内では熊野白浜リゾート空港があるので二つの国際空港が近接している県は関西では和歌山県だけです。
二つめは食材が良いこと、品質の高いフルーツが豊富なことです。世界で高級フルーツと分類されている種類の約30パーセントを和歌山県が生産しています。しかも品質が良いので、外国人にうまく知らせると「和歌山県に行くとおいしいフルーツが食べられる」と喜びます。これだけでインバウンド観光客を集客できます。
三つめは古くからの歴史と文化があることで、四つめはユニークな観光地があることです。観光客は非日常を好みますし、自分たちの街で見られない光景を見ることができるところに行きたいと思います。和歌山県の高野山や那智の滝に単独で行くには効率が良くないのですが、和歌山市を拠点としてコースにすると行くことが可能となります。宗教都市高野山と、神が宿る滝である那智の滝は外国人が訪れたくなるところです。
和歌山県は自信をもって外国人観光客を迎えてください。特に富裕層は和歌山県を氣に入ると思います。
問題はその中心となり得るリゾート施設がないことです。観光の拠点となる施設があり、そこから和歌山県内を観光することが理想です。和歌山県の自然は価値のある観光場所ですが、外国人が好むリゾートホテルが欲しいところです。
もう一つの問題はまちが元気になることです。まちに元気がないと、訪れる人は楽しくありません。人がまちを歩いている、飲食店が賑わっている、おいしいお店がある。こんなことが観光客にとって魅力であり、まちの元気につながるものです。県外からの投資があればまちに活気が戻るという考えは間違いで、自分たちでまち元気にして「だから和歌山県に投資をしてください」とならないといけません。県外の事業所がどれだけ頑張っても、投資を行っても、元気のないまちを再生することはできません。仮に和歌山県が求める投資をしたとしても「自分のところだけ賑わって」だとか「自分のところだけ儲けて」と陰口を叩かれるようになり、どんなに立派で集客できる施設であっても、単独であればやがて人は来なくなります。
外国の都市でも良く言われている「そこだけが賑わって旧市街地が寂れている」という状態になり、まちづくりの失敗例になってしまいます。それに投資した施設だけが一人勝ちできるような時代ではなく、まち全体が利益を上げられるようにしなければなりません。新しくできた施設も、今、営業しているお店や事業所も共に利益を上げて共存できるまちになる必要があります。つまり「オール和歌山」の総合力で、まちを創り上げる必要があります。まちの活性化は総合力であり団体戦だということです。
最後に繰り返して伝えてくれました。「和歌山県は全国の魅力度でトップ3に入る県です。自信を持ってください」。主に欧米で事業を展開している事業者からの意見は自信につながるものです。会議に参加した私たちのやる氣と高め、議論の次に行動を起こさせる力がありました。