今回、一般質問で取り上げた「近畿ブロックスポーツ少年団軟式野球交流大会の合同チームの問題について」の報告を行いました。指導者にとって、預かっている子どもが練習や試合を通じて成長していく姿を見ることが楽しみになっています。特に目指している大会に出場を決めた時の喜びは「子ども達が成長することにつながる」と思い、勝っても負けても試合に挑めることが嬉しいことです。
何でも近畿大会や全国大会などの大きな大会に出場すると、子ども達は一気に成長することがあります。練習の成果は一気に現れませんが、人はひとつのきっかけがあると一気に成長することがあります。全国大会で強いチームと戦った時や、応援してくれる人に見守られて試合をする時などは、仮に負けても成長に結びつく機会となります。
今回、近畿大会への出場する権利を得たにもかかわらず、統一ユニフォームを揃えることができずに「棄権」扱いされたことは「試合に出られなかったことも悔しいのですが、子ども達の成長過程に必要な試合だったのに出場できなかったことで、その機会が失われたことが悔しいのです」ということです。
「だから二度とこんなことを繰り返したくありませんし、成長する機会をずっと以前の大人が作ったルールをもって奪うことはしてはならないと思います。今では和歌山県内の多くのチームが合同チームを編成しなければ試合に出場できないほど、子どもの数が減ってきています。今年、紀の川筋のチームで試合を組んだことがありました。6チームほどが参加したのですが合同チームがほとんどでした。2つの地域ではなくて3つの地域の合同チームもありますから、都会の市を持つ県にも理解して欲しいと思います。
また単独チームであっても、同一チーム内で紅白戦はできない人数になっているのです」ということです。
今回の質疑の報告をして懇談したところ「議会の場で、ここまで取り上げてくれるとは思いませんでした。チームから県にお願いをしてもできなかったので、こうして話を聴いてくれて議会で取り上げてくれたことが有難いことです」と伝えてくれました。
懇談の中で今回の質問に対して知事が答弁した内容を伝えました。
「片桐議員のご質問を聞いておりまして耳を疑いました。いつの時代のいつの話なのだろうかという思いで聞いておりましたけれども。大変非常識なことであろうかと存じます。
そもそもスポーツ少年団は、こども達がスポーツを楽しむだけではなく、学習活動ですとか、野外の活動、レクリエーション活動などを通じて協調性とか創造性を養い、社会のルールや思いやりのこころを学ぶ組織であります。そして県のスポーツ少年団の本部は県のスポーツ協会の中に設置されております。
少子化が進む中で、皆で知恵を出してですね、一人でも多くのお子さんがスポーツをする機会を確保するということこそが重要でありますので、今お聞きした規定は、問題外というか明らかに時代遅れであります。大変遺憾に存じます。
やはりおかしいと思いますので、今後ともですね、ひとりでも多くのお子さんがスポーツを楽しむ機会を得ていただきますように、和歌山県のスポーツ少年団を通して、時代に合った規定に改正されるように働きかけを続けてまいりたいと考えております」の答弁です。
指導者は「知事がこの問題に理解を示してくれたことは有難いことで、チームにとって励みになります。保護者にも報告したいと思います」と話してくれました。
子ども達に悔しい思いをさせてしまったことを伝えてくれたことがきっかけで、この議会での質疑に至りました。話してくれていなければ議会での質疑が実現していなかったテーマです。皆さんからの意見や要望を、一つでも実現に向かわせることが議会の役割なので、この結果報告ができたことを嬉しく思っています。
- 県議会一般質問最終日を迎えました。ネットリテラシーや行政DXなどの質疑が交わされましたが、とても勉強になりました。
- 関西歌謡祭全国大会の事務局を訪ねて懇談しました。やはり大きな大会に出場することで力がついていくということです。練習した後は挑戦することが大事なことです。