一般質問二日目の4人目として登壇し、知事を始めとする関係部長と質疑を交わしました。今回は大きく4つのテーマを取り上げましたが、前向きな質疑を交わせたことに感謝しています。
県議会は頭の中のことを提案する場でもなく、議員だけが思ったことを提言する場でもなく、皆さんからの意見や要望を元にデータ収集や同様の事例や過去の議論、そして現地調査などを行い、その結果を一般質問として仕上げています。
今回の項目も皆さんからの意見、要望で仕上げたもので、取り上げたことでより良い県政になるよう議論ができたと思っています。
今回は、まちの安全、少年スポーツ大会で発生した問題、和歌山県観光、そして「大阪・関西万博」は、皆さんとの懇談や要望を聴いて、または活動に参加して感じたことを取り上げたものです。まさに現地で感じたことや皆さんからの意見を言葉に置き換えて一般質問を行ったものです。
「近畿ブロックスポーツ少年団軟式野球交流大会」の合同チームのユニフォームの問題は、時代遅れの競技規定によって大会に出場できなかった小学生の涙を見た保護者からの意見と要望を取り上げたものです。合同チームが大会に出場するためには「統一ユニフォームを着用しなければならない」という競技規定は、スポーツを楽しむことや大会で競い合って技術を高めることなどを考えていないものです。少子化の時代、単独ではチームを構成できないため近隣のチームと合同でチームを作り、練習する環境も厳しい中で県予選を勝ち抜いたチームです。
近畿大会出場が決まったけれど、ユニフォームを揃えていないから出場できずに「棄権」扱いされてしまいました。小学校6年生にとっては最後の大会でしたが出場が叶いませんでした。一体誰がこの悲しみを癒してくれるのでしょうか。この選手の心に届けられるものはありませんから、せめて競技規定を改正して来年出場する後輩への道を切り開くことが、この事実を知った大人のやるべきことです。
青少年スポーツの古い時代に定められた競技規程から現代を考えさせられました。何度も原稿を読み返し、保護者の思いを伝える言葉に修正しました。後は和歌山県に託しますので、この競技規程改正に反対している県を説得して欲しいと願っています。少子化問題に対応している和歌山県が改正すべき問題です。
また「大阪・関西万博」和歌山のゾーンに出場する「KIYORA和歌山」メンバーの取り組みと、紀州徳川時代の着物文化を学ぶ機会に恵まれました。本物を和歌山ゾーンで表現することで和歌山県の着物文化を来場者に伝え、後に和歌山県に誘うことを本気で目指しています。皆さんとご一緒している中で江戸時代の城下町の様子が浮かび、小袖から着物へと発展していく歴史の一端も知ることができました。小さな発見を積み重ねることで紀州徳川時代の文化の凄さを感じ、今の時代で表現することの凄さを実感できています。
現代の着物の形やデザインは江戸時代の確立されたもので、まさに伝統文化と呼ぶに相応しいものだと感じるようになりました。江戸時代の着物の絵模様には、伝説や伝承、年中行事、物語と詩歌、名所と歌枕が描かれていることを知りました。「詩歌」や「歌枕」の発音は何と素敵な響きを持ち、文化的な意味を想像させる言葉なんだろうと思いました。これらは普段使うことがありませんが、これらの文化的な言葉に出会えたことも、今回の成果です。紀州着物文化を取り上げていなければ知ることのなかった言葉であり、知らなければもったいないと思うものです。
またリゾート観光に関わっている方々からは「和歌山県の夕日」と「和歌山県のフルーツ」は世界に誇れるものであることを教えてくれました。故郷を誇り、誘客への自信を得られる氣づきでした。リゾート地には海に沈む夕日が必要条件で、朝日を見ることはリゾートにはなり難いことも知りました。普段食べている和歌山県産のフルーツの品質とおいしさは世界に誇れるものであり、観光客への最高のおもてなしのひとつになることも知りました。
後は和歌山県に来てもらえるリゾートを創り上げることです。リゾート観光の輪郭がうっすらと見えてきたので、時代を超えて渡すバトンを創りたいと思います。
一般質問原稿を作成している時、小さな成果をまとめて言葉で表現できること、県議会で発表できることを想像して楽しいと感じられたことは喜びでした。これも出会ってくれて意見交換させてもらえた皆さんのお陰です。皆さんからの声を県政に届けることができたと確信しています。