県内の飲食業界の課題について打ち合わせを行いました。飲食店から出るごみは事業用ごみとして取り扱われます。そのため飲食の営業許可を得た事業者は、事業用ごみ事業者と契約をする必要があります。つまり飲食店から出るごみは家庭用ごみとして排出することはできない決まりです。
事業用ごみとして契約すると、当然のことですが経費となるので飲食単価に入れることになりますが、光熱費や人件費、材料費などが高騰していることから、この経費負担の削減方法について打ち合わせを行ったものです。
飲食業界としては、例えば飲食組合に加入した場合に「事業用ごみ事業者と飲食組合が一括契約を行い、各店舗の負担軽減を図ること」も対策になり得ることも検討しています。
既に飲食店は経費削減を行っているので、それぞれのお店が、これ以上の経費削減を達成することは厳しい環境にあります。それぞれのお店が事業用ごみの単価を下げることができれば、経費削減となり経営環境が改善されることになります。これは飲食組合に加入のお店から多くの要望がある課題です。
お店によって事情は異なりますが、要望のあった市内のお店は「事業用ごみの一か月の経費は18,000円なので、物価が上がっている環境下では経費負担するには厳しい価格になっています。私のお店では既に人件費を上げていますし、光熱費と材料費の負担も増えています。しかし来店してくれている客層から検討した結果、『価格改定、つまり値上げは難しい』と結論を出しました。
お昼は定食やランチが中心であること。夜はコースメニューを消費税と飲み放題込みで5,000円から6,000円に改定していますから、『光熱費や材料費が上がっているため、再度価格改定する』ことはお客さんに受け入れられないことがアンケート結果から示されています。この結果から、二度目の値上げをした場合、お客さんが離れていくことを懸念しています。経費の見直しをしている中で、飲食組合として事業用ごみ回収単価をスケールメリットで少しでも下げてくれたらありがたいです」という意見です。
このような要望が提案されているので、対応できないか検討してきたところですが、今回は前提条件として公平性を考えました。和歌山市保健所で飲食店の営業許可を受ける時、事業用ごみの契約の有無の確認は、許可条件に入っていないことが分かりました。つまり飲食店は事業用ごみの契約をすべきですが、飲食店の調理のあり方による排出ごみの量が少ない場合などは「事業用ごみの契約をしていない」お店もあるようです。
事業用ごみの契約をしていないと、先の事例では年間216,000円も経費負担が違ってきます。当然、その分は価格に反映しなくても良いので、価格を据え置けるのです。事業用ごみの契約をしているお店と、していないお店との間に不公平が生じていることになります。
しかしこの不公平な問題に関して「和歌山市からの指導は入っていないと聴いている」とのことです。県内でも田辺市では、飲食店などに対して事業用ごみとして出すように条例で定めているので、もし家庭用ごみとして排出した場合のペナルティがあります。
和歌山市にはそれがないので、営業許可の申請書類に「事業用ごみ事業者の契約書」を添付することを義務づけることも歯止めとなります。営業許可申請時に歯止めをするか、営業開始してから指導するかの違いはありますが、行政には法律に基づいて、それぞれのお店の経営に関して法律を守り、公平性を保つように指導して欲しいと思います。
今回、飲食店の事業用ごみの課題について話し合いましたが、今後は状況把握と共に関係個所への要望を検討することにしています。
旅行事業者の方と「和歌山市観光の問題点」について懇談しました。ひとつは「和歌山市に観光で来てもらうための拠点がない」という課題です。
「和歌山城やマリーナシティなどがありますが、ここを中核として旅行商品を作るのは難しいので、白浜温泉や高野山などと組み合わせてツアーにする必要があります」という意見です。
また現在のインバウント観光の動向を尋ねたところ「大阪に行くお客さんがほとんどで、大阪に宿泊してそこから神戸や京都に行くコースが主流になっています。また全国で見ても、羽田空港から入り都内観光から富士山、その次は京都と大阪の観光をして関西空港から帰国するコースがゴールデンルートです」ということです。ここには和歌山市は入っていません。
インバウンド観光客の和歌山市観光の誘客を目指すには「和歌山市内のホテルに温泉があることや、リゾートホテルなどのリゾート施設があることが絶対に必要です」という結論です。複数の旅行事業者と話し合っていますが、同様の意見を聴いています。
- 園芸療法について問い合わせをいただきました。この取り組み事例は知らないので調べることにしています。
- 某神社の石垣が崩れてきた事案に関して関係個所と協議を行いました。江戸時代に積まれた石垣が、昨今の大雨や地震などの影響で崩れそうになっています。文化財としての価値を勘案して修復できないか考えています。