活動報告・レポート
2024年11月11日(月)
エンディングノート

お世話になっているTさんを訪ねて懇談しました。Tさんのところに「全国みどりの愛護のつどい」の記録集が届いたことから「片桐さんがDVDに映っていたよ」と伝えてくれたこともあり、当時の話に浸りました。

僕も「僕のところにも記録集が届いています。Tさんが載っているページにポストイットを貼って分かるようにしているので、届けようと思っていたのでタイミングが合い良かった」と伝えて話が続きました。

Tさんは「このDVDは2時間近くもあるので場面を探すのが大変です」と言いながらパソコン操作をしてくれてお互いが映っている場面を見ては笑顔になりました。同じことに参加したことを振り返ると、それらは大事な思い出になっています。そんな思い出をたくさん積み重ねることが日々の生活であり、人生にとって大事なことなのだと思います。たくさんの笑顔で振り返れることがあることは幸せなことです。

一通り「全国みどりの愛護のつどい」の話を交わした後、Tさんは「終活のつもりで、その時に私がやって欲しいことを書いています。葬儀は自治会の集会所でやって欲しいことや、大切な写真なども箱にまとめて置いています。私は集会所を建てた時から運営してきた思い出があるので、思いの詰まった場所で式をあげて欲しいと思っています」と言うのです。

僕は「先日、飲食組合の会議で人生のエンディングの話を聴かせてもらったばかりですよ」と伝えると、「自分なりにこれまでの人生を書き残しています。ワードで17枚ぐらいに収まっていますが、生まれた時から学生時代、以降は人生の節目の出来事を書いています。書いたものは封筒に入れて閉じて保管しています。私が亡くなった後に開けてもらうようにしています」と話してくれました。

エンディングノートと人生の記録を書き記していることに驚き「来週、記録集を届けた時にその書いた話を聴かせてください。エンディングのことを聴いたのですが、人生の出来事や思ったことは記録しておくか誰かに話しておかなければ後に残らないのです。これまでの人生を元気な時に聴いておくことが大事なことなので、是非とも聴かせてください」と伝えました。

そうなのです。元気な時に話を聴いておかないと、衰えてきてからではしっかりと聴くことはできません。「エンディングは元気なうちに笑顔で話してもらうことが大事なことです」と聴きましたが、終活は元気な時にやっておくべきことです。後々まで残しておきたいことは、頭がしっかりとしている時、体力がある時に書くか伝えておくべきです。Tさんはまだまだお元気で終活には程遠いのですが、だから今、聞いておく必要があるのです。

人生を書き記すほど一所懸命に生きた人の話を聴くことは大事なことで、聴いた人にとって経験を伝えてもらうことになりますし、そこから氣づくことや引き継ぐことがあります。自分が経験していないことを聴いて学ぶことは大事なことだと思います。

最近、この話のような人生の集大成を考えて行動している場面に出会っています。過日、手紙展を開催した小池さんは「念願だった手紙展を開催することができました。30年間、友人やお世話になったか方々に書き続けた手紙を見てもらえて本望です」と開催できたことを喜んでいましたし、戦争時の和歌山大空襲を体験した方々からは「私たちの戦争での被災体験を聴いてもらう活動を行っていますし、同年代の戦争体験をした人を探しています。戦争体験をした人の話を残したいと思っています」と話してくれています。

それぞれの人生で残すべき思い出があるようです。皆さんのそんな大事な場面に出会えることを嬉しく思っています。