都内から来てくれた方と事業所の進出に関して話し合いました。事業所の進出に関しては初期コストを抑えることが一点目です。首都圏の固定費が高いので地方に事業所を設置するメリットは固定費を抑えられることにあります。和歌山市の利点は関西空港に近いことや宿泊や出張の際の利便性があることです。また外国からも取引先を迎えるので国際空港が近いことが進出に有利な点になっています。
但し「事業所の進出を希望している市があるので条件の良い方になります」ということですから都市間競争に勝たなければなりません。先方の条件は「人材はこちらで用意できるので、求めることは固定費を抑えられることと県と市の支援です。県と市の支援とはお金ではなくて熱意をもって迎えてくれることです。
これまでも進出に関して熱量が低い地方自治体がありますが、ほぼ全てが上手く進まないのです。迎えてくれる市の熱量が低ければ、進出後は更に熱量が下がります。と言うよりも『受け入れてやった』感が出るので、しっかりとサポートしてくれないのです。これは見えない無形のものなので感覚でしか話せませんが、地方自治体の支援は不可欠です。その支援体制を持ってくれることが条件です」と伝えてくれました。
この話は感覚で理解できます。これまでの経験から誘致側の地方自治体には関係する全員の熱量が必要です。会議や挨拶を交わすときに冷めているようでは、進出を検討している企業は最終決定を躊躇します。熱意が大事なことは経験で理解しているので、今回は熱量を感じてもらえる体制を整えます。そして今日から5日間も和歌山市に滞在してくれる機会を生かしたいと考えています。
SNSを使った販売について話を聴かせてもらいましたが、日本はそのノウハウがないとの指摘がありました。
商品はSNSで売れる時代に入って久しいのですが、日本は先進国と比較してSNS活用が弱いとの指摘がありました。世界の市場を相手にしているSNS事業者は、これまでにそのノウハウを蓄積しています。日本はそれらの国と比較して閉鎖された市場なので「世界を相手に商品を販売するノウハウがありません」ということです。
「国内で通用するノウハウはあっても世界で通用するノウハウはない」と言い切っています。世界のSNS市場の内情を聴かせてもらうと納得できるものです。この分野でも世界から後れを取っていることが分かり、今からキャッチアップする取り組みの必要性を感じました。但し理解してもらうことに時間がかかると思っています。
午後からは議員団会議に出席し、議題にあがっていた総選挙の結果について、来期の活動方針、コンプライアンスの問題などです。コンプライアンス遵守は当然のことですが、線引きがきつすぎる場合があります。「ここまで活動範囲を狭めるほど厳しくする必要はないだろう」と思うことが度々あります。法律よりも遥か遠い地点に線を引いて「ここから先は一歩も入れない」という対応があります。相手方に悪意はないことは重々承知しているのですが、話し合いにならないことは珍しくはありません。
過去と比較することに意味はありませんが、相談者は「昔はできたのに」だとか「昔の人はやってくれて凄かった」など昭和と比較して「今の人は出来が悪い」だとか「できないばかりで頼りない昔の人は偉かった」など口にすることがあります。
昔はできたけれど今はできないことは、時代の変化と共にあり得ることなのでそこに何の不満もありませんが、デジタル社会であり、コンプライアンスが厳しくなっている社会であることを相談者は認識して欲しいと思いますし、依頼された側には少しだけでも幅を広げて余裕を持った対応を求めたいのです。線引きがシャープすぎるとギクシャクした関係、社会になっていくように感じます。
記述内容が議員団会議の議事と逸れていますが、コンプライアンスの話し合いで感じたことです。