「いきいきシニアわかやま」の役員さんと会議を行いました。同NPO法人は、令和6年9月1日、内閣府から「社会参加章」を受章されたので、その報告を聴かせてもらいました。平成20年に発足してから16年間、コロナ禍の時期も含めて活動を休止することなく、高齢者の生きがい作りに資する活動を続けてきたことが評価されたものです。
歴史ウォークや健康体操など、高齢者が求める活動を企画し準備と運営まで一貫して行っています。現在会員が484名まで増えているのは、会員の口コミによるもので、熊野古道や紀三井寺、和歌浦など世界遺産や名勝を、語り部として説明しながらウォークするなど学びの機会を提供しています。
歴史ウォークで特筆すべきことは、語り部を務める役員さんが事前に資料を確認したうえで現地を歩き、そこで氣づいた点を付け加えながら案内することにあります。知識を得て現場を訪ねると往時を想像できるので、そこからその歴史を語る言葉が出てきます。生きた言葉で説明してくれるので、訪ねた跡が強く印象に残るのです。和歌山市民であれば知っている和歌山城や和歌浦、紀三井寺などのウォーク体験をしてみると、知らなかった知識や発見があるのです。和歌山市の歴史は深いことが分かり、故郷に誇りを持てるのです。
現代、紀州徳川家の時代と一括りにしていますが、前期、将軍吉宗の時代、そして後期では文化は違いますし、紀三井寺も専門家の視点で見所を紹介してくれるので、参加した方は「紀三井寺はこんなに凄いんだ」と思います。自分が「凄い」と思ったことは人に話しますから、その「凄さ」が広がっていき観光客を呼び寄せるのです。「いきいきシニアわかやま」の活動は県内の人に学びと体験する機会になっていますが、参加者が参加して良かったことを話してくれることで県外にも広がりを見せています。その証明が今回の「社会参加章」だと思います。
役員の一人である八尾会長は「受章できたのは会員の皆さんが熱心に参加してくれるからで、その広がりが評価されたと思います。みんなの参加と協力の賜物です」と話してくれました。
また同じく役員の坂本副会長は「16年間も続けてきたことが評価されたと思います。一人ではできないことも、会員が集まって活動をすることで内閣府から表彰されるまでになったと思います。このことが活動は間違いではなかったと自信になるものです。みんなでお祝いしたいと思います。表彰された今が大事だと思います。みんなで活動に弾みをつける時期は今です」と話してくれました。
継続することは大きな力になります。高齢者の生きがい作りと健康に資する活動を続けてきたことも評価の対象だと思いますし、これからも地域でなくてはならない活動を続けてくれるとの期待を込めての表彰だと思います。
受章されたこともあり、普段よりも大きく元気な声で喜びを語ってくれました。高齢時代になっても、これまでと変わらず元気な声が響く和歌山市の日常を嬉しく思います。
お二人は「今回、内閣府から表彰されたことは『いきいきシニアわかやま』の長年の活動を国が認めてくれたことだと思います。私たちの会の活動を誇りに思いますし、これからも継続していく励みになるものです。しかし今まで通り謙虚に活動を続けたいと思いますし、今回の表彰を会報にして全ての会員に届けることにしています」と締め括ってくれました。
内閣府からの「社会参加章」受章を心からお祝いいたします。おめでとうございます。