神奈川県から大阪府、そして現在は和歌山県在住の方と懇談する時間をいただき、住んでみて感じた「和歌山県の壁」について話を聴かせてもらいました。この方が県外から移住して感じたことであり「できれば私が理解している良い方向にまちをもっていきたい」と話してくれているので、和歌山県の悪口でも悪さを指摘するものではありませんので、感じていることを以下に記します。
1.「職場のヒーロー」。冒頭「職場のヒーロー」という聴き慣れない言葉を聴きました。「それは何のことですか」と質問したところ、次のような答えでした。
「有給で会社を休む人がいると、休憩時間や社員が集まった場では、その休暇の人の話題になります。大抵は『その人の悪口』になるのです。だから休暇を取った人は、その日は『職場のヒーロー』になっているのです。だから私が休暇を取得した日、私が『職場のヒーロー』になっているだろうと思っています。同じ会社、同じ職場で顔を合わせている仲間なのに不思議でたまりません」という話です。
こんな「職場のヒーロー」を作ってはいけません。仲間がいない人の悪口を言っているのは「これまでの経験から和歌山県だけだと思います」ということです。改善すべきことだと思います。
2.地域の行事やイベントに参加する場合に高い壁を感じます。そしてこの壁はこれまで感じたことのないぐらい結構、高いのです。大抵の場合、地元のルールやしきたりがあり、自分が思った通りに参加しようとすると、仲間入りできないことがあります。行事は主催者が率先して楽しむ必要があると思いますが、主催者は難しい顔をして楽しんでいないようなのです。プロの行事ではない限り、主催者が楽しむことこそ参加者が楽しむことにつながります。行事は笑顔で関わりたいものです。
3.和歌山県で関わった地域のイベントを企画、開催する場合に感じていることです。イベントを企画している時の熱量はなぜか薄いのです。イベントを仕上げるためには企画段階からメンバーが議論を交わし練り上げていくのですが、和歌山県の場合、熱量が薄いのです。
メンバーの熱量が薄いままでイベント当日を迎えるのですが、不思議なことに当日はメンバーの熱量が高まるのです。ところがイベントを終えた翌日になると熱量は下がっているのです。一日で燃え尽きるのかどうか分かりませんが、通常は「やったね」などの余韻が残り、次に向かう結束が高まるのですが、また熱量が沈んでしまうのです。次に続かないイベントがあるのはこのためだと思います。
そしてイベントで金銭のトラブルが多いことも特徴です。この点に関してここでは触れませんが、揉めた場合、それ以降は関わらないようにしているとのことです。
4.和歌山県でのイベントボランティアは本当にボランティアで、交通費さえ出ません。
交通費を欲しいとは思っていませんが、これまでのボランティア経験から氣持ちの問題が生じます。
お金をもらったから次も参加しようだとか、お金がもらえないから参加を見合わせようとは思わないのですが、交通費やお弁当は氣持ちの問題になります。ボランティアを終えた後、「氣持ちだけになりますが交通費です」と渡されると内心は嬉しいものです。
ボランティアに参加する人の氣持ちを汲んだ運営をすべきだと思います。
5.その他の項目です。人を紹介してもらうのはタダだと思っている。みんなで仕上げた仕事に対する利益を独占して分け与えることはしない。ビジネスが順調に動き出した時、これまで仕事に関係してくれた人を除外してしまう。人の噂話が好きでくだらないことが直ぐに真実かのように広まってしまう。
以上の話を伝えてくれました。
この方は揉めごとや悪口を言う人の電話番号やLINEは、即座に携帯から抹消しているそうです。「揉めた人とはつきあいしたくありませんから」ということです。直していくべきこともあると感じられる話でした。県外から和歌山県に移住して感じた意見を大切にしたいと思います。
懇談の後、県議会へ行ったところ県議会濱口梧陵初代議長の像が視界に飛び込んできました。「和歌山県の壁」を聴くと、果たしてどう感じるのでしょうか。
- ビルメンテナンス会社社長を始めとする役員の方々と懇談しました。人材不足の深刻さとその影響について話を聴かせてもらいました。どんな仕事にも適性があり、請負単価が高い仕事には品質と人材が求められています。もし請負金額に見合った仕事を続けなければ、契約更新はありませんし次の機会もありません。
- 県議会で開催された「オーガニック給食に関する勉強会」に出席しました。食は体をつくっているので健康に資する安全で栄養価の高い食材が必要だと感じました。品質の良い素材は単価が高く、安い材料は品質が良くないので安全性や栄養価もそれなりになります。