活動報告・レポート
2024年7月26日(金)
日本の技術力
日本の技術力

大阪と東京の友人が集まり会議を行いました。最近、中国を訪れた友人の報告も聴かせてもらいました。今回、ビジネスで上海と杭州を訪れて驚いたことと日本は「情けない」と思ったことがあったことを伝えてくれました。詳しく記すことはしませんが、先端技術の開発力と投入資金で日本は相当劣っていることが分かる報告でした。

ある分野で日本も開発を急いでいる技術があります。日本ではまだ開発した成果が見えていませんが、中国では研究開発を終え実用化を目指すところまで来ています。既にプロトタイプが完成してデータを取っているようです。この技術を目の当たりにした時「まさか」と思ったそうです。日本ではまだ開発段階ですが、世界の国に勝っていると思っていたからです。ところが中国では開発を終えて製品が完成し、市場への投入の段階に入っていたのです。スケジュールでは2027年に実用化となっているので、「もう追いつけない。違う分野で勝負をするように舵を切らなければ」と感じたのです。

この分野での日本のレベルは、中国のスケジュールと比較すると2018年の段階だそうです。技術開発で6年の遅れは致命的で「追いつくことはできない」と思ったのです。しかもこの分野のシーズは日本が先駆けていたものなので、僕も「日本か世界で最も進んでいる」と思っていたのです。それが違うどころか6年遅れだと聴いて驚きました。

政府がこの技術の研究に投入している金額は、日本円で兆の単位で日本の100倍ですから、「基礎研究は投入する金額に比例する」ことから考えても開発力に差が出て当然の結果です。日本の研究費はアメリカと比較して単位が一桁小さいことは聴いていますが、中国の研究費とも一桁か二桁違っているのです。これでは技術開発力で劣後しても仕方がないと思います。

さて上海と杭州を走っていると「半数以上の車がEV車で、それらは国産車」だったようです。車の性能とデザインは日本車と思っていましたが、中国では国産のEV車が走っていてデザインも「日本にはない斬新なもの」だったそうです。

「日本が誇る技術は自動車と医療ですよね」と話したところ「それにロボットとアグリですね」との答えで「日本の農業技術は世界一ですから、この分野の技術は落とさないで技術を輸出したいと思います。AIやデジタルには電気が必要ですが人間には食べ物が必要です。農業生産と農業技術は絶対に手放してはいけないものです。これが国力の基礎となるものです」と話してくれました。

もう一つの課題が電力です。AIとデジタル化、EV車が主流になっていくことで電力需要が増大していきます。先進国の取り決めで今後は発電に化石燃料を使えなくなるので、電化シフトに対応する電力が必要となります。中国でも電化シフトに伴い電力が不足しているので太陽光や洋上風力を導入していますが、日本でもこれらのエネルギーの導入が必要です。しかしこの分野でも後れを取っているので、わが国でも増大する電力需要を確保する手段をもっと具体的に考えるべきです。それは洋上風力の導入であり最新の太陽光発電設備への切り替え、原子力の活用、そして高効率の蓄電池の開発です。

地球温暖化対策と快適な生活、そして仕事の効率化のために社会が電化シフトに向かうことは必然で、エネルギー分野での新技術と新製品の開発を急ぐべきですが、ここでも後れを取っているのです。

但し日本が得意とする分野があるので、全て日本製に拘らず、中国が優れている技術と日本が進んでいる技術を組み合わせてパッケージ化し、世界に信頼のあるメイドインジャパンとして世界に送り出すことも方法です。新しい技術、アメリカの技術に視点が向きがちですが、中国の技術も先端を走っているので無視することはできないようです。

最新の中国ビジネス事情を聴くことができ勉強になりました。

その他
  • 先輩と昼食会を行い最近の和歌山県の動向を伝えてもらいました。
  • ミセスオブザイヤー世界大会の報告と今年の和歌山大会の状況連絡をいただきました。今年も暑い夏の大会が繰り広げられます。
  • 韓国とのスポーツ交流について話し合いました。スポーツや文化で交流機会を持つことで友好関係を深められたらと思っています。
  • 県道に係る補修について協議を行いました。対応策を検討しています。