活動報告・レポート
2024年7月10日(水)
第31回日米草の根サミット2024和歌山大会
第31回日米草の根サミット2024和歌山大会

「第31回日米草の根サミット2024和歌山大会」オープニングレセプションに参加しました。日米で交互に開催されているこの大会ですが、今年は和歌山県が舞台に選ばれました。

令和6年の和歌山県は幕末の歴史に関するイベントの開催が計画されています。「日英通商航海条約」改正から130年の年に和歌山県が幕末の歴史を継承することができることを嬉しく思っています。ひとつはこの「第31回日米草の根サミット2024和歌山大会」であり、ひとつが「第36回龍馬World in和歌山」大会です。共に30回以上を数える歴史ある大会で、双方が 130周年の記念の年に和歌山県で開催されることは意味のあることだと感じています。

この「第31回日米草の根サミット2024和歌山大会」は幕末のジョン万次郎とホイットフィールド船長の子孫を中心に交流を続けている会で、和歌山県にジョン万次郎5代目とホイットフィールド大尉6代目にお越しいただきました。心から歓迎するためオープニングレセプションを開催したものです。本日から和歌山県下をホームステイで回ることになります。

第31回日米草の根サミット2024和歌山大会

レセプションではノースカロライナ州とオハイオ州から来てくれた方々と一緒の席になり、歓迎の会話でとても楽しい時間を過ごすことができました。

ノースカロライナ大学の繊維学部と関係がある取引先が和歌山市にあるというので尋ねたところ「島精機」でした。本日、昼間に島精機本社を訪ねたそうです。

またオハイオから来た方はジュニアハイスクールの教師だったので、学校教育の話を交わしました。

彼女は学校で「第二次大戦のことを教えている」と言うので、授業の内容を尋ねました。

生徒には単に出来事を教えるのではなくて考えさせる授業をしています。

第31回日米草の根サミット2024和歌山大会

世界や社会での出来事にはそれが起きた原因は一つではなくてたくさんあります。どこに焦点を当てるのかによって捉え方が違ってきます。10人いれば10通りの捉え方があるのでその出来事での正解はあってないようなものです。だから教師が自分で思う結論を教えてはいけないのです。その教師にとっては正解ですが、それが正解かどうか分からないからです。正解のない問題だから生徒に考えてもらうことが重要です。

教え方で注意することは導入部分です。生徒にネガティブな伝え方をするとネガティブな結論が導かれます。ポジティブな伝え方をするとポジティブな結論が導かれます。導入のやり方によって生徒同士の話し合いの内容が違いますし、生徒の考え方が違ってくるのです。その結果も変わっていくので注意が必要です。

日米間の戦争はどちらが正義でどちらが悪と決めることはしません。客観的事実を伝えて生徒に考えてもらいます。だからアメリカに都合の良い結果が出るとは限りません。大切なことは「事実と感情のバランスを取る」ことです。事実だけを見てはいけませんし、感情が優先されてもいけません。事実と感情のバランスをとった結論を導くことが出来れば話し合いになりますから感情による争いは避けられます。世界平和は「事実と感情のバランス」によって作ることができます。

もうひとつ大事なことは、学んだことを家庭に持ち帰って家族で話し合うことです。子どもが考えたことを家庭で話をすることによって結果を共有することができますから、大人も考え方が変わっていくのです。学校教育と子どもの教育でもあり家庭を変えることにつながるのです。

第31回日米草の根サミット2024和歌山大会

この話から日米の教育の違いを感じることが出来ました。結局は自分で考えることによって事実を元に感情を加えて自分なりの結論を出すことになります。教師や大人が歴史の出来事の原因と結果を決めつけて教えてしまうと、子どもは考える力はつきませんし歴史の見方を変えることはできません。争いの歴史は争いのまま引き継がれることになります。歴史の出来事の意味を変えることが出来たなら、争いの歴史を平和に導くこともできそうです。

ジョン万次郎とホイットフィールド船長の友情が歴史を超えて引き継がれているから、この大会は交互に日米で開催され、今回の和歌山大会につながっています。顔を合わせて話を交わすことが個人間の友情につながり、それが日米間の新しい友好につながります。会話を交わすことによって顔の見える関係が築けたら、それが後々までの平和を維持することにつながります。

第31回日米草の根サミット2024和歌山大会

本日、ジョン万次郎5代目とホイットフィールド6代目とも話を交わすことができ、二人の友情の歴史の一端を受け取れたように感じました。ジョン万次郎の物語の中に浸れた時間は幸福な時間となりましたこと感謝いたします。草の根交流の良さ、楽しさを感じることができました。この後の和歌山県の旅が良いものになり歴史と文化、そして食事を楽しんで欲しいと願っています。