活動報告・レポート
2024年7月2日(火)
「龍馬World in和歌山」大会
ビニール傘

友人の結婚式と披露宴に出席するために心斎橋に向かった時のことです。難波駅到着が結婚式に間に合うかどうかの時間になったので、難波から心斎橋までタクシーに乗車しました。道中、運転手さんとインバウンドの状況などの話をしながら進みました。車内でいる時に雨が降って来たので、鞄から折りたたみ傘を出す準備をしました。

運転手さんは「お客さん、傘はありますか。また雨が降ってきましたね、以前は100円のビニール傘を買って車に積み込んでいたのですが、現在は積んでいないのです。申し訳ないです」と話してくれました。

僕が「傘は持っているから大丈夫ですよ」と伝えたところ「今では100円均一ショップで100円のビニール傘は売っていないのですよ。今、物価が上がっているので200円になっています。100円の傘だったらお客さんが困った時のために準備をしておいたのですが、200円になると中々買いにくいですね。100円が200円になっただけですが、値段が二倍になるとお客さんのためだと思っても、車に何本か常備するために買うことは躊躇します。傘の値段が二倍になると、個人としてのサービスはやりにくくなっています」という話でした。

この運転手さんはお客さんサービスのためにビニール傘を準備しておき、雨天時、傘を持っていないお客さんにサービスで渡していたのですが「それができなくなった」ということです。物価高の影響がこんなところまで及んでいるのです。もちろん傘をくれるサービスをしているタクシーは少ないと思いますが、運転手さんの善意も物価高には敵わないということです。運転手さんからの温まる話と、物価高を考える話を聴かせてもらいました。

物価高、円安の影響は私達が受けるサービスや日常生活に深く関わっています。この感覚が大事だと思います。

「龍馬World in和歌山」大会

「龍馬World in和歌山」大会実行委員会の部会に参加して大会当日までの流れや、大会の確認を行いました。全国大会への立候補と準備段階から数えると3年近くになりますが、いよいよ和歌山大会が近づいてきました。長かったような、短かったような両方の感覚がありますが、いよいよ今月、和歌山県に全国から龍馬会の皆さんが来県してくれます。「龍馬と宗光」の両雄を称え、その功績は現代に続いていること再確認し、参加者全員で維新の志士たちの志を共有することを目指しています。

幕末は徳川幕府による政治体制が行き詰まりを見せ、新しい国体を築き新政府樹立に向けて各地で維新の志士達が行動を起こしました。明治維新実現の背景にあった要因を絞ることはできませんが、一つは列強からの外圧がありました。現在も外交上、防衛上、そして円安などの経済的な外圧により、わが国の国際的地位は低下しています。経済力は低下し、賃金や教育などの分野でも先進国から遅れを取り始めています。まさに行き詰まりを見せ始めている状況です。

日本と当時の覇権国であったイギリスとの間で締結されていた「日英通商航海条約」改正によってわが国は近代国家への道を切り開き、そこから一等国の仲間入りを果たすことになります。令和6年、それから130年後の節目の年を迎えています。その周年の年に条約改正を果たした外務大臣の故郷で和歌山県大会を開催できることは喜びであり、和歌山県が混乱の世の歴史の舞台に立つことになります。この巡り合わせは偶然ではなく和歌山県「紀州宗光 龍馬会」が仕組んだもので、実行委員会委員として準備をしていると歴史は意志に基づいて動いていることを実感しています。

複数人が思い描いた意志が行動となり、仲間を増やしながらそれを継続することで現実が生まれます。一度表面化した現実は消えることなく、燎原の火まではいきませんがゆっくりと事態は進行していきます。そんな進行過程にある実行委員会委員として準備に携わっていることを誇りに感じています。同じ思いで実行委員を担っているメンバーと会議をしている中で思いました。和歌山県が発信源となる熱い夏はもうそこまで来ています。

本日、和歌山県観光振興課と「大阪・関西万博」を担当している皆さんにお世話になりました。大会に向けて弾みがつきましたこと、感謝しています。