お世話になっている経営者が「凡事一流」が座右の銘であることを教えてくれました。昨日教えてもらった「三流は計画を立てる。二流は実行する。一流は継続する」と通じるものがあります。この意味は「当たり前のことを誰も真似できないぐらいやる」ことだそうです。人は誰でも今いる環境に慣れてくると、「今までやって来たから、もうやらなくても大丈夫」と思うようになっていきます。人は置かれた環境に適合していくという性質上それは当たり前のことですが、初心を忘れずに一つのことを続けられる人は「この人だったら信頼できる」「この人と仕事をしてみたい」と周囲の人が思ってくれるようになります。
凡事、当たり前のことを「一流」に継続してやることが「凡事一流」だということです。
さて継続してやるべきことは難しいことではなく、掃除や片付けなど平凡なことで良いのです。小さなことをコツコツと続けられることは一流の証であり、周囲から信頼を得るために必要なことです。良く似た言葉に「凡事徹底」がありますが、この言葉はこの経営者から初めて聞いた言葉で新鮮に感じました。 参考までには「凡事徹底」は鍵山秀三郎氏の著書で有名ですが、鍵山氏によると「例えば掃除一つにも心を込め、人に喜ばれることを徹底する。偉大な実りはそれに尽きる。大きな人生は実践の徹底という小さな生き方以外にはない」ということです。
また松下幸之助氏も「凡事徹底」を実践した経営者で、会社を評価する基準について「従業員の挨拶、職場の整理整頓、そしてトイレの掃除である。この三つを見れば大体その会社の様子は分かる」と話していたということです。「挨拶」と「整理整頓」「トイレの掃除」。簡単なことのようですが、出来ている会社はそれほど多くないと思います。まさに「凡事徹底」ができている会社は伸びる会社だということです。
この社長も日々の仕事の中で「凡事徹底」と「凡事一流」を実践しています。会社を訪ねた時には、従業員の皆さんが仕事をしていても「挨拶」で迎えてくれます。職場を眺めると「整理整頓」ができています。そして会社のトイレは掃除が行き届いています。他にもポイントがあると思いますが、きれいで快適な職場で仕事をしているので従業員の皆さんは活き活きとしていますし、新鮮な空気が伝わってきます。経営者の方針が打ち出されて働く人と共に実践していることが、会社の人も日々、伸びていることにつながっていると思います。
凡事を徹底することが幸せな人生につながること。つまり日々の行動がいかに大切であるかを知ることができる言葉です。今回、お世話になっている経営者の座右の銘を伝えてもらい、学びをいただきました。ありがとうございます。
今回も県議会で一般質問をするに際して、前回の議会終了後から現地を訪ねて皆さんの意見を聴かせてもらってきました。行政機関は上位機関などから統計や情報が集まっているので、概ね県行政の現状を把握しています。優秀な職員さんと膨大な情報量を有していることから行政を担当できるのです。当たり前のことですが、人材も情報もなければこの国の行政を担うことは敵いません。そのため行政を進めるに当たっての基本路線は誤りがないと考えています。
唯一足りないものが、県内で働いている、県内で生活をしている方々の思いや必要なことの全てを把握できないことです。限られた人数と予算内で全ての現地の課題を把握して解決させることは至難の業です。そこで議員は現地に赴き、皆さんと話し合うことで問題点を把握して解決に至る道筋を見つけようとしています。
地方自治は行政と議員が課題解決のための議論を行うことで、県政を前進させることができているのです。
その議論を戦わせる場が本会議であり一般質問なのです。行政官が有している莫大な統計資料と情報量と議員が現地で確認した生の声と要望などを基に議論することで、双方を融合させることができます。統計や集められた情報、現地の声を掛け合わせることで県政を良くして行けるのです。この議会においてもこの原則に基づいて質疑を交わす予定にしています。