活動報告・レポート
2024年6月17日(月)
ゴミ拾い
ゴミ拾い

お世話になっている方から海岸の掃除の話を聴かせてもらいました。この方、仮にSさんとします。Sさんが堺市にある海岸で瞑想にふけり景色を見ていたそうです。人影を感じたので、その方向を見たところ、学生らしい女性が海岸のゴミを拾っていたのです。

女性に話しかけたところ、彼女は19歳の学生で伊丹市から堺市の海岸に来てゴミ拾いをしていることが分かりました。「何故、堺市の海岸まで掃除に来ているのか」と尋ねたところ、「堺市の海岸が漂着物で汚くなっていると聴いたからです。汚れた海岸の現状を知った限り、誰かがゴミを拾わなくてはいけないと思ったからです」との返事でした。

Sさんは「一人でゴミを拾っても海岸はきれいにならないですよ」と伝えたところ「分かっています。でも一人が拾わないともっと汚れてしまいます」と返事がありました。

Sさんは「私は瞑想して気持ちを落ち着かせて社会に役立つようにと思っていたけれど、社会を良くしているのはこの学生さんではないか」と思い、一緒に海岸の掃除を行ったのです。確かに二人で掃除をしてみても海岸全体がきれいになった感じはしませんでしたが、自分達が立っている周囲はきれいになっていることを感じました。

この海岸は大和川の漂流物が流れ着く場所だったのです。大和川にポイ捨てをしている人がいる限り海岸は美しくならないのですが、そんなことを言っていても海岸はきれいになりません。言うことよりもゴミ拾いをする方が、まだ海岸は美しくなるのです。

この日の出来事に感動したSさんは、後日、堺市役所にこの日の出来事を伝えたのです。役所の職員さんは話を聴いてくれたそうです。Sさんが海岸の掃除に出掛けた休みの日、海岸では4人の人が掃除をしていたのです。話しかけて見ると堺市役所の職員さん達だったのです。勿論、Sさんは一緒に海岸の掃除を行ったのです。

Sさんは「一人の学生さんの取り組みが私を感動させ、市役所に話をすることになりました。その結果、市役所の職員さんが共感してくれてプライベートな時間だと思いますが、海岸の掃除に来てくれたのです。一人のゴミ拾いの取り組みが周囲を巻き込んでいます」と話してくれました。

大和川、そして下流にある海岸をきれいにすることは簡単なことではありません。しかし一人がゴミを拾うことによって、少なくともその拾った分だけ海岸はきれいになっているのです。汚いからと言って誰も海岸の掃除をしなければ、もっと汚くなっていくはずです。

汚い場所は更に汚くなっていくからです。汚い場所は人の心にも悪影響を及ぼします。そうならないようにと願う人が増え、堺市にあるこの海岸をきれいにする活動が広がりを見せています。心に届いたちょっといい話です。

一流の条件

お世話になっている薬品会社の社長から良い話を聴かせてもらいました。

「昨年夏の甲子園で優勝した慶応高校のベンチに貼り出されていた紙に書かれていた言葉があります。『三流は計画を立てる。二流は実行する』と書かれていました。では一流は何と書かれていたでしょう」という問いがありました。

その答えは「一流は継続する」ことです。もう一度言いますが「三流は計画を立てる人、二流は実行する人、一流は継続できる人」となります。実行するだけでは一流とは呼ばれないのです。続けられる人が一流になれるという教えです。間違いなく、慶応高校は練習を継続してきたのです。だから「勝つための練習を継続してきたから優勝できる」と思って、ベンチに貼り紙をしていたのだと思います。選手たちは継続してきたことに自信を持ちながら夏の甲子園を戦っていたのです。

高校生が夏の甲子園優勝という一流の仕事をやってのけたのです。練習を続けてきたことと、継続してきたことは一流の証であると信じたことによる快挙です。継続することの大切さは誰でも知っていることですが、それが出来ている人はそれほど多くないのです。継続してきた人だけが立てる場所がある。それが一流という場所であり一気に辿り着ける場所ではないのです。日々の積み重ねを継続した人だけが辿り着ける場所だから、そこは輝いているのです。

良い教えをいただいたことに感謝しています。