中学生から20歳代の方を始めとする方々との座談会に出席しました。メインテーマは教育でしたが、県土発展や国会議員改革など若い方々の意見を聴かせてもらいました。
座談会には元首長の娘さんも出席していたのですが「父が首長の時、中学生から『学校の教室が暑くて勉強ができない』という意見を取り入れ、県内で最初に学校の教室にクーラーを設置した」話を伺いました。この経験から「中学生と政治の距離を縮められたと思います。古い話なので参考になるかどうか分かりませんが」と話してくれました。
古い話ではなく今に続く話で、全くその通りです。若い人の政治参画が言われていますが、10歳代、20歳代の方々と政治との距離が遠いことが無関心につながっていると思います。そのため若い人の意見を聴くこと、若い人が期待する政策を実現することが必要なことです。今日、参加してくれた中学生から意見がありました。
「国会を見ていると寝ている人が多いですし、汚いヤジが飛んでいます。何を議論しているのだろうと思います。テレビを観ていると寝ている議員やいるだけの議員がいると思うので、成果報酬に切り替えたら良いと思います。発言回数で定量が把握できるし、政策提言や発言内容などは陪審員のような議員活動評価する制度を設けたら良いと思います。よくやってくれる議員の報酬を高くして、仕事をしていない議員の報酬を下げること。会社でも評価制度があるように、議員にも評価制度があるべきです。
もうひとつが定年制度です。会社、公務員には定年制度がありますが、国会議員にないのはおかしいと思います。定年制度を設けることも必要だと思います」との意見です。
学生さんらしい新鮮な意見をいただきました。成果報酬と定年制度は会社では当たり前になっています。働いた成果に応じて給与が支払われることや、定年制度は会社の活性化と存続のために必要な制度です。憲法の取り決めで議員は誰でも立候補できますし、定年制度は人権を制約するために認められないことですが、中学生からの素朴な疑問と意見なので、考えてみたい問題です。
若い人の疑問や意見に答えることで政治に関心を持ってもらえます。参考として校則の話もあり「校則でしばりがあるので自由な服装ができない。変更はできないのでしょうか」という意見がありました。それに対して「学則は生徒の発議により生徒会で提案してもらい、賛同されたら変えられるものです。変えられないものではないので時代に応じて変えることは必要なことです」と答えています。
では私達の代表で構成されている、国会のあり方を変えられないと答える理由はありません。「憲法上、無理です」と答えるなら「変えたら良いのでは」となります。主権者が求める変更の提案を代表者が真摯に議論することが民主主義です。
以下は座談会で意見があった項目です。
- 企業誘致は大事だと思いますが、地元企業を大事にすることも必要ではないでしょうか。県は企業を支援する、成長させることに力を入れるべきです。
- 日本は子ども達には夢を与えられていないと思います。本日、示された統計によるとアメリカの学生は職業に夢を抱いていますが、日本の学生は職業に夢がないようです。将来の夢を感じられない日本社会のあり方を見直すべきです。
- 金融教育が必要だと言われていますが、和歌山市の公立中学校での金融教育は目立っていません。少しは実施しているのでしょうが、市内全体での授業になっていないのではないでしょうか。紀陽銀行や明治安田生命が金融教育を実践してくれていますから、もっと拡大する必要があります。
- 中学生の周囲に尊敬できる大人が少ないので職業への憧れ尊敬がないように思います。医師や弁護士、教師や政治家など、中学生から尊敬されていないのでなりたい職業になっていないのです。
- 一流のものが身近なところにあると、子どもはそれを目指そうとして勉強やスポーツの練習を行います。和歌山市には身近なところで一流に接する機会が少ないのです。東京都との違いはそこにあると思います。和歌山市の皆さんの学力や能力は劣っていないと思いますが、目指すべき目標が東京と比較して低いのです。市内の中学生や高校生は、一流のものに接することがないので目標レベルが低くなっていると思います。
それぞれの項目ごとに議論を交わし、一定の結論を見つけました。この若い皆さんとの座談会は今後とも続けて行く予定です。
- 男女平等月間学習会に出席しました。講師から「日々、どれだけ感謝できるか。不機嫌は罪です」との話をいただきました。
- また女性職場の出来事も話してくれました。女性10人の中に男性が1人の職場があります。休憩の部屋は同じ部屋だったので、男性が休憩できる部屋を作りました。というものです。女性と男性の人数を入れ替えると、今の社会の当たり前が当たり前でないことが分かります。