活動報告・レポート
2024年5月19日(日)
飲食店の現状
飲食店の現状

飲食店の方から飲食店街の現状を聴かせてもらいました。

「コロナ禍が開けてから時間が経過していますが、まちはお客さんが少なくて沈んでいます。食事のため人が出ているので居酒屋にはお客さんが来ていますが、二次会の需要はなくて全体が閑古鳥です。昨年の秋口は少しお客さんが戻ったのですが、年末と年始でさえ以前ほどお客さんは戻らず、1月から4月まではガラガラです。

以前であれば1月は新年会、3月と4月は送別会と歓迎会のシーズンだったのですが、今年はなかったのではないかと思うぐらい人が出ていません。コロナ禍で送別会や歓迎会は中止したことの影響が残っていると思います。

民間が厳しければ、せめて県や市が率先して飲食してくれないでしょうか。このままでは夜の街は更に沈み回復できない事態になってしまいます。ある人が知り合いに相談したところ『営業努力が足りないだろう』と言われたそうです。営業努力もあるかもしれませんが、街にお客さんがいなければ自助努力では難しいと思っています」と伝えてくれました。

確かに社会の雰囲気は変わったように思います。以前のように仕事帰りの飲み会や出張に来たビジネスパーソンが街に出て遅い時間まで懇親することも少なくなっているように感じます。観光客も夜は早いようですし、インバウンドのお客さんは土地勘がなく出歩くことは少ないようです。

客観的にお客さんが出ていないことは理解できていますが、どうすればお客さんが戻るのかを考えても難しいことですし、行政で直ちにできる効果的な対策は思い浮かびません。

行政では無駄な仕事はしないように定時に仕事を終える取り組みを推進しています。例えば、早く仕事が終わった時間を利用して家庭や職場の同僚との時間に充てること。できれば飲食店に出てくれることも考えて欲しいなどの呼びかけはしています。

また飲食組合では組合員さんからのニーズを吸収し、資金繰りの相談や借り換えの相談、飲食に係る保険や事業用ゴミの有利な取り扱いなどの相談も受けています。できる取り組みは行っているのですが、即効性のある有効な手段は見当たらないのが現状です。

しかし中小企業の賃上げや労働時間短縮の依頼など、県や市を取り巻く環境整備に努めていますし、そこで余力が出た分を、懇親会などに充てて欲しいとの呼びかけも行なっているのです。

飲食店の方は「早く効果が出てくれなければ、新内にあるお店はなくなってしまいます」と危機感をもって話してくれます。社会の流れで片付けたくない問題ですが、コロナ禍以前の社会とは変わっていることを前提として、今、考えられる取り組みは行政も飲食組合も行なっているところです。何とか回復の兆しが見えてくれば有り難いのですが。

飲食店の現状2

和歌山市内の飲食業界の現状について話を聴かせてもらいました。

コロナ禍は去っていますが、まだお客さんは元の状態に戻っていないようです。お店によって異なりますが、コロナ禍以前の70パーセントと言ったところでしょうか。お客さんは戻ってきているものの、経営的に厳しいのは「融資を受けているお店」だということです。ゼロゼロ融資を受けて返済時期に入っていますが、売り上げが戻っていない中での返済は「分かっていたけれど、やはり厳しい」状態だそうです。

飲食業界の課題はたくさんありますが、必要な融資を受けられることと返済期間の問題や、事業用ごみの取り扱い、お店での保険加入など、事業資金に係ることに尽きます。売り上げが戻らない中、営業していくために必要な資金をどう確保していくのかの問題に悩んでいます。市内の小さな飲食事業者が集まって、飲食業界全体として行政や金融機関に意見が言える力を備えるための活動に仕向けることも話し合いました。

自分のお店の経営が第一ですが、業界の課題解決と発展のための活動を誰かが担当しなければなりません。そんな大切な役割を担うことに関しても話を聴かせてもらいました。