営業を開始してから59年間、続けてきたお店が、本日、閉店の日を迎えました。オーナーは59年間も飲食店を行ってきましたが、事情により閉店することになったのです。長く和歌山市の方々に愛されてきたお店のネオンが消えることは寂しいことですが、事情を聴くと、無理に続けてとは言えないので、今日はただ「ありがとうございました」と言葉を伝えるだけでした。
お別れの挨拶に訪れた時、店内は常連のお客さんでいっぱいでしたが、オーナーは「片桐さん、来てくれたのですか」と笑顔で迎えてくれました。「今日で閉店だと聴きました。あまりに突然のことで驚いています。長年お世話になって来たのにこれまでお礼も言えなくて、今日で終わりだと聴いたので、どうしてもお会いしたいと思ってきました。長年、本当にありがとうございました。お店を訪れる皆さんを笑顔に変えてくれたことを嬉しく思いますし、いつもニコニコ接してくれて、励ましの言葉を伝えてくれて、子どもやお孫さんとも楽しく会話もできて、たくさんの良い時間をいただきました。お店は閉店しますが、これまでの関係は変わることはないので、引退されてもいつでも連絡をくださいね。本当に寂しく思います」と伝えました。
オーナーは「片桐さんには、これまでたくさんお世話になりましたね。相談に行った時はいつも親切にしてくれて、優しく対応してくれたことは忘れません。お忙しい中なのに、ご丁寧に挨拶に来てくれるなんて有り難いことです。お店を辞める理由は聴いてくれている通りです。これまで仕事ばっかりだったので、これからは少しだけでも自分のための時間に充てたいと思います。片桐さん、来てくれてありがとう」と伝えてくれました。
話をしている時「マスター、注文です」とお客さんから飲み物の注文が入ったことを店員さんが伝えに来たため、店内でのお別れの時間は終わりましたが、お店のお手伝いに来ていた子どもさんが店の外まで見送ってくれました。
「これまで父を始め私達家族がお世話になりありがとうございます。今日で終わりますが、引き続きよろしくお願いします」と話してくれました。
「何か相談がありましたら、おっしゃって下さいね。長い間、本当にお世話になり、ありがとうございました。やっぱり、この看板が今日でなくなると思うと寂しいですね」と伝えてお店を後にしました。
59年間、ずっと担いでいた物を降ろして、オーナーの人生が戻ってくるように思うと嬉しいことですが、やはり寂しさがあります。59年間も続けてきた物語が終わりの時を迎えることは残念でもあり、心のロスでもあります。
大勢の常連さんがお店に集まって会話を交わしていましたが、オーナーと子どもさんからは「この後、たくさんお客さんが来てくれます」と笑顔で話してくれました。今日は、日付が変わってもお店は常連さんで賑わっていそうです。たくさんの思い出話とオーナーのこれからの人生をお祝いする時間になると思います。お客さんと一緒に語れる思い出と時間があることは、とても幸せなことだと思います。
これからの人生にたくさんの幸せが訪れることを願ってお礼の言葉を伝えます。「59年間、本当にありがとうございました。どうか良い人生を過ごしてください」。
- 和歌山城内の砂の丸広場で開催された、第59回メーデーに参加しました。知事、市長をはじめ多くの方々が参加したメーデーの式典となりました。雨天でしたが、参加された皆さんとの交流の時間を過ごすことが出来ました。
- お昼から午後にかけて関西空港まで見送りに行ってきました。大型連休の初日、ロビーは大勢の人で賑わっていましたが、フライトまでの時間はその中の一人として存在した時間でした。