毎月、木曜日に開催している木曜会ですが、今月は紀三井寺の桜の鑑賞を兼ねて屋外で開催しました。紀三井寺の桜は満開宣言しているように青空に映えてとてもきれいでした。卒業式と異動の春の季節から桜の季節へと移り変わると華やかさが出始めました。
毎年、この季節に桜は咲き、私達はそれを鑑賞することができますが、当たり前ではない光景でもあります。竹内まりやさんの名曲「人生の扉」の歌詞にもあるように「あと何回、桜を見ることができるのだろう」と思うことがあります。人生最後の桜かもしれませんし、まだまだ見ることができるのかは神の意思のようです。
今日、空を見上げると桜の花がこちらを向いて微笑んでくれました。以前、桜の専門家から「桜の花は下に向いて咲くので、人の視点からきれいに見えるのです」ということを聴いたことがあります。確かに下を向いて咲いているので桜のピンクと背景の青が交わって、更にきれいに映るのです。紀三井寺の境内の桜も満開で、ここを目指して歩く人や車でいっぱいでした。
それにしても自然の摂理は正確であり不思議でもあります。桜が咲いているだろうと予測して3月31日に開催したライオンズフェスタの日は蕾もなかったのですが、その翌日から暖かくなると一気に咲き始めました。蕾の時期がなかったかのように花が咲き始めたのです。桜は寒さに耐えて春の訪れを告げてくれますが、今年は見事な季節感を醸し出してくれました。
木曜会では桜の木の下でお弁当をいただきましたが、花弁が散ってお弁当に入ることも風情があり、咲いても散っても好かれる桜です。きっと「今年の桜を見て見たい」と思う人がいます。桜を鑑賞して、その下でお弁当をいただいて話を交わす。毎年繰り返される当たり前の春の光景が「本当に素晴らしいこと」と感じられる今日の桜でした。
今年も桜は咲いていますし、来年も桜は咲きます。同じ桜でも見る人が違うことがあります。そう思うと「今年の桜と来年の桜は違うもの」なのです。今年限りの桜の花を楽しむ日にしたいと思い、木曜会のメンバーのお陰できれいな桜を見ることが出来ました。
今朝6時30分、主催者は私達のために、もっとも眺めのよい場所を確保するために机と椅子を用意してくれていました。参加する側は集合時間に来るだけですが、お世話をする人は企画も含めて楽しめるように考えてくれています。どんなことでも企画をして実行するなどお世話をしてくれる人は大変です。だから参加する側は、感謝の気持ちを持って楽しみたいと思います。もしそこに不満や文句があればせっかくの企画が台無しになります。そんなことも感じながら木曜会を楽しみました。
今日、メンバー全員が感謝の気持ち抱きながら木曜会を楽しみました。ご一緒してくれた皆さんに感謝しています。
ところで紀三井寺の手水舎には田村茂画伯の天井画があり、紀三井寺の階段の入り口付近のお寺には佐々木只三郎の位牌が保管されています。新名所であるケーブルカーを降りた場所には西国三十三所を表す灯篭が建立されていますし、そこからエレベータを利用すれば境内まで一気に登ることができます。境内からは和歌の浦の光景を眺めることができるように観光地としての見所はたくさんありますし、以前と比較すると随分と参拝しやすいように整備されています。
桜の季節に地元の寺院の素晴らしさを感じながら、春だけではなく全ての季節を通じて観光客に訪れてもらいたいお寺だと思いました。