日帰りで都内に向かい打ち合わせを行ってきました。年度末が近づき新年度に向けた施策などの準備が進められていますが、新しいことに向かう時、これまでのものを終えることがあります。長い年月、長い期間、慣れ親しんできたものに別れを告げることは、寂しいことです。このように希望の春を迎える時であるはずの年度末は、別れが伴う寂しい時でもあります。
終わりの時が近づいてくると人は氣づきます。「これまで当たり前のように存在していた人やものが自分の近くにあることが、実は当たり前の日常ではなかった」と。別れが近づいて来た時、私達はかけがえのない日々を過ごしていたことに氣づくのです。
そんな年度末の足音が聞こえ始めてくる春を迎えようとしています。毎年、繰り返される季節ですが、人の営みに節目を持たせてくれています。寂しいことや悲しいこと、嬉しいことや涙を溢すこと。そんな感情を繰り返すことで人は成長していくんだと思います。
都内は思っていたよりも寒いとは思わず、もう春が近くまでやって来ていると感じました。春は当たり前のように私達のところに近づいてくれることに感謝です。
さて、レストラン、飲食店の格付け機関で有名なのがミシュランガイドですが、フランスのもうひとつの機関が「Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ」です。日本での知名度はミシュランよりも低いと思いますが、欧米ではこの格付け機関の評価が高いと聞きました。
「『Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ』の認定を受けたお店に行ってみたいと思いますよ。特に欧米の人は、認定を受けたお店があれば日本にも来ます。和歌山県にも認定を受けたお店がありますから、県外および外国に情報発信すればグルメのお客さんはたくさん来ます。和歌山県の自然と温泉、世界遺産に加えて認定のお店があることを発信すれば、インバウンドのお客さんは必ず増えます。特にグルメの富裕層は、そのお店で食事をするために来日します。
『Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ』の認定を受けたお店があることは、和歌山県の食材と食事を外国にアピールする力になります。是非、和歌山県内の認定のお店をリストアップして、観光情報として取り扱ってください」と話がありました。
和歌山県の食材は新鮮で品質がよくて美味しいと思いますから、特に外国の観光客に情報発信をしているところです。
しかし「Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ」のことは伝えていないと思います。格付け機関から認定を受けたお店を調べてリストを作成したいと思います。観光客に向けて発信することで、和歌山県の魅力の一つに食事があることを分かってもらえますから、新たな魅力として誘客につなげることができます。
東京の方からのアドバイスですが、「和歌山県はなんて素晴らしい場所なんでしょう。将来、住んでみたいと思える県です。そう思うのは青い海と見たことのないような自然、温泉も素晴らしいですし、何よりも食事が安くて美味しいと思います。
『Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ』の認定を受けたお店が普通にあるなんて凄いことですよ。和歌山県の魅力の一つになります。是非、英語のリストにして、外国に向けて情報発信をしてください」と、和歌山県を訪れた時に思ったことを話してくれたのです。
これまで全国はもちろんのこと、多くの国を訪れた方からの意見です。こんなに魅力的に映るのであれば、「Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ」を観光資源の一つとして取り上げたいと思います。
早速、「Gault&Millau ゴ・エ・ミヨ」の認定を受けたお店のオーナーに認定の経緯を尋ねました。そうしたところ「調査員が来ていることは全く分かりませんでした。もちろん、今も分かりません。当時、お客さんに混ざって来店してくれたのだと思います。
そして突然、電話が来て『Gault&Millau ゴ・エ・ミヨに掲載したいのですがよろしいでしょうか』と聴かれました。問題はないので『はい』と答えたところ、認定のマークが郵送されてきて、その後、冊子に掲載されたのです」と話してくれました。
調査員が来たのは、美味しいと評判が立っていたのか、それとも事前に評判の高いお店を調べておいて訪ねたのかオーナーも分からないようですが、今も和歌山県のどこかに調査員が訪ねていると思います。
このことを知ったので、もっと「おいしい和歌山県」を訴える取り組みを行いたいと思いました。