活動報告・レポート
2024年2月8日(木)
令和会
令和会
国防を考える勉強会である令和会に出席しました。今回は「ウクライナ戦争から見えてくること」をテーマにして、出席者で意見交換を行いました。
主な項目は次の通りです。
- ウクライナ戦争の本質
- ウクライナ戦争が世界情勢に及ぼした影響
- 覇権国の思惑
- ブリックス、グローバルサウスの動向
- ウクライナ支援の現状
以上の項目について意見交換を行うことで幅が広がり認識を深めることが出来ました。
正解がない問いを考えること、見解の異なる人の意見を聞くことで考え方が広がります。
以下は主な意見です。
- 日本は助け合いの精神を持ち、道徳心のある民族であることを誇りに思うことが必要であること。それが争いのない世界を築く基礎になること。
- 歴史から見ると、国境は国の力関係によって線引きが変わってきています。つまり元々定まっている国境はなく、その時々に応じて異なっている歴史があります。国境は国の力関係や主張によって変化するものです。だから国境を主張し続けることが大事なことです。
- 領土を拡大することは、その国民の生活を維持することになります。働くこと、収入、社会保障など国の予算が増えることになります。だから必要がなければただ単に領土拡大を目指すことはしないのです。ロシアのウクライナ侵攻は真の目的があるはずですが、ロシアの内心は分かりません。
- 物事の本質はお金の流れを見ると分かってきます。誰が得をしているのかが分かると、今回の戦争の本質が分かると思います。
- ある学校では校則を修正する時に、教師と生徒会だけではなく10パーセントの生徒に参加してもらって作成したそうです。生徒の10パーセントが参加して作成した校則に文句を言う生徒はいなかったそうです。当事者になることで責任を持つので納得できる結果になります。国家体制や紛争などを考える時、多様な人の参加を求めて各分野の人に責任を持ってもらうことが必要です。
政策研修会
政策研修会に出席し「目指すべき国のかたち」をテーマに研修は進められました。
国家の役割は、人を育てる、国を守る、産業を興し民を豊かにすることにあります。
国力を示す指標はたくさんありますが、この中で日本の地位は低下しています。
- 「一人あたりGDPランキング」。2000年に2位だったのですが2022年では31位になっています。
- 「国際競争力ランキング」。
1989年から4年連続1位でしたが、2022年は34位になっています。 - 「国の科学技術予算総額の推移」。
1990年から2020年までを日本は4兆円で予算はほとんど伸びていません。対して中国は26兆円で日本の6.2倍です。アメリカは17兆円で日本の4倍の数字です。 - オーストラリア戦略政策研究所の「先端技術ランキング」報告。
全44項目のうち37項目で中国が1位です。アメリカは7項目が1位。日本が5位以内なのは、原子力と量子センサーなど4項目だけです。
1軍は中国とアメリカ。2軍はイギリスとインド。3軍は韓国、ドイツ、オーストラリア、イタリア。そして4軍はイラン、カナダ、日本となっています。 - 「大学の研究費の推移」。2000年から2020年までの伸び率。
日本は0.9倍。アメリカは2.7倍。韓国は5.3倍。中国は24.5倍の伸びになっています。
以上の数字から分かることは、人を育てること、将来の産業を育成していないことが分かります。人を育てない国は衰退していきますから、人材育成、研究に予算を割く必要があります。