日経新聞に連載されていた「陥穽 陸奥宗光の青春」が最終回を迎えました。令和5年2月から令和6年1月までの一年間、楽しみに読むことができました。この連載小説がご縁で「東京工業倶楽部」と「交詢社」で陸奥宗光伯の講演をすることになるなど、県外の方々に陸奥宗光伯に関心を持ってもらえることになりました。
「陥穽 陸奥宗光の青春」を読んでいる人の中には「元々、陸奥宗光外務大臣のファンです」という方もいますが、多くの人に和歌山県出身であることを知られていないように感じました。この外務大臣の話を交わすことで和歌山県出身であることを認識して、「和歌山県に行きます」とつながっていきました。
今年7月、和歌山県において、第36回「龍馬World in 和歌山〜龍馬と宗光 未来への伝言」を開催します。サブタイトルは「不平等条約 改正130周年は、坂本龍馬及び維新志士達の祈願達成 130周年の日−不平等条約 改正(日英通商航海条約締結)130周年 & 陸奥宗光伯生誕180周年記念−」としているように、二人の幕末の偉人を中心にその功績を紹介して語り、更に「和歌山県の偉人と歴史」を知ってもらう機会に仕上げる予定です。
昨年からその広報活動を続けていますが、この「陥穽 陸奥宗光の青春」の連載が大きな武器になっていました。日経新聞に連載されるような偉人であることや、令和6年開催に向けての応援小説のように感じていたからです。
連載小説に応援されているような気持で全国大会の準備を行っています。
久しぶりにコスモパーク加太を視察してきました。高台にあるので市内よりも寒さを感じましたが、いつくかの用地と用地の全体を鳥瞰できる場所から見てきました。既に進出が決定している企業もありますし進出を検討している企業もあります。和歌山県の最大の課題のひとつに企業誘致があります。
和歌山県では、企業に進出してもらって雇用を増やすこと、和歌山県出身の方に戻ってもらえることや県外からも来てもらえる環境をつくりたいと考えています。
本日の視察の中で次のような話がありました。北関東で大型の企業誘致を成功させた市では、ここで雇用が2,000人もあったそうです。「それほど大きくない市で2,000人の雇用は大きいですよ」と話してくれたように、単純に雇用で人口が増えるだけではなく、移住してくれることで将来人口も増加することが予測できます。独身者が家庭を持ち、持ち家を築く。将来は子どもと一緒に生活するようになれば、一人が二人、三人と増えていくので、県 内に企業が進出してくれることは将来への期待を感じます。
ただコスモパーク加太の用地は未造成であり面積の根拠、土地の高低差、上水で確保できる量、電力など事業計画を策定するための必要条件で分からないものが多いので、事業計画、中でも採算性の計算が立てられないところが問題点だと感じます。
建築費は見通せるのですが、用地の測量を行っていないため、詳しく造成費の算出ができないのです。事業計画を策定してから土地の鑑定や測量に入るのですが、企業に来てもらうためには順序が反対のように思います。
民有地を売買する場合、測量していない、図面がない、使える水の量が限られている、販売価格が決まっていない。こんな条件で売り出している土地はないと思います。進出を検討している企業が事業計画を策定するために必要最低限の資料は整えておきたいところです。コスモパーク加太の広大な用地を眺めて感じたことです。