和歌山県隊友会新年会に出席しました。コロナ禍で4年ぶりの開催となりました。今回は陸上自衛隊からも来賓として出席してくれていたので、能登半島地震の支援や国防の話を聴かせてもらいました。現在の支援活動を聴くことができた貴重な時間となりました。
現在、被災地にはボランティアで入ることはできません。自衛隊、消防、警察、医師団、そして地方自治体だけが現地入りしている状況で、支援活動の詳細は分からないのです。自衛隊は即座に現地入りして、懸命の支援活動を続けています。海上自衛隊のある舞鶴からは海から支援活動を行っているなど、私達が知らない、報道されていない活動を知ることが出来ました。巨大災害が発生した場合、初期対応として現地で活動できるのは限られているので、自衛隊の方々の支援は有り難いものだと痛感しています。私達では決してできない支援を行ってくれているのです。
また地震発生直後から自衛隊では連絡体制を築き、元旦に被災地に入らない方々も支援体制を整え、待機していたことも聴かせてもらいました。
お隣の席の隊員からは「自衛隊に入隊した宿命として国防と被災地支援を第一に考えて行動しています。私には子どもがいますが、仕事に明け暮れたので知らない間に大きくなっていました。隊員は使命感を持って任務に就いているのです」と語ってくれました。
今年の元旦も地震発生の報を受けて出動態勢を整えていましたが、先発隊が現地入りしたため自宅に戻らずに待機していたそうです。役割とは言え、私達が知らないところで被災地支援をしてくれていることに感謝するばかりです。
ところで国防に関しては緊張した日が続いているようです。国防に関しては冷戦時代と異なった対応が必要になっているのです。わが国の空や海を護ることは当然のことですが、繰り返し外国からのサイバー攻撃があるのです。これは政府機関だけではなく地方自治体や企業にも攻撃が仕掛けられているもので、私達が想像できないほどの攻撃を受けているのです。
一日当たりの攻撃回数は国防の問題なので記しませんが、毎日、毎時間、外国からのサイバー攻撃の脅威に晒されていることを知り、今まで以上に国としての安全保障の重要性を考える契機になりました。
現在の国防は陸海空以外に宇宙、サイバー、そして電磁波からの脅威に備える必要があるのです。現代はサイバー攻撃や宇宙からの攻撃にも備える必要があるのです。仮に電磁波を使って攻撃を受けると、デジタル機器が機能しなくなりますから、現代社会は成り立ちません。仕事や生活のほぼ全てのことがデジタル化されているので、国内が混乱することになり、そこで攻撃されることは有事となるので想定しておくべきことです。
現代社会では見えないところで攻撃を受けているので、それに対応している現実があります。ここで問題は、サイバー攻撃に対抗するための人材育成です。専門のエンジニアが必要なのですが、「そんな人材は、なかなか見当たらない」と話してくれました。その理由は記しませんが「確かにそこが問題だ」と納得できる理由です。
話を聴いていると、私達は現代の外国から攻撃を受け続けている脅威を知らないので、もっと国を想う気持ち、国を護る気持ちを持たなければと思いました。既に防衛省では見えない外国の敵、見えない脅威に毎日、毎時間、対抗して国を護ってくれているのです。国防や安全保障に関してもっと知る必要があること、もっと国を護る意識を持たなければと思いました。
いずれにしても、元日から能登半島地震の支援を継続して行ってくれている自衛隊員の活動と、私達が出来ない現地での支援活動を日夜行ってくれていることに、心から敬意を表します。
今日の隊友会新年会では能登半島地震の支援や国防の話を聴くことが出来ると思って参加しましたが、冷戦時代とは全く違う国を護るための体制について知ることが出来ました。見えない攻撃という脅威は、今日も繰り返されているのです。国を護ることを考えさせられる時間となりました。