活動報告・レポート
2024年1月16日(火)
避難所の問題
避難所の問題

能登半島地震で被災された皆さんの支援のため、現地を訪れた皆さんから感想を聞かせてもらっています。現地の冷え込みや人が足りないことから支援物資の仕分けや避難所の運営などが大変な状況にあることを伝えてもらいました。

一番は避難所のトイレの問題です。これは過去からの大災害で被災した場所の避難所の教訓で分かっていることですが、やはり対応が難しいことを感じます。

トイレが汚いので避難している皆さんが使えない、使いたくない状況だと聴きました。そこで倒壊の危険性があるけれど自宅に戻ってトイレを使うなどの行動もあるようです。「汚いトイレは使いたくない」という気持ちは十分に分かります。自治体が事前に備えて対応と運営をしていると思いますが、やはり過去と同じ問題に直面しています。運営のスタッフが足りないことや、自治体の職員さんは災害対応の職務と各地から送られてくる支援物資の割り振りなどにより、避難所の運営まで人手が回っていないようです。トイレの維持管理は分かっていても、災害に備えていても、現実はきれいに保つことが難しいことなのです。

やはり運営の人が足りないこと、水道がないこと、掃除ができないことなど、避難所のトイレの問題の解決は難しいことです。

自治体の職員さんや医師や看護師さんが現地に入っても、トイレの問題は問題として残っています。

全く違った内容になりますが、観光地のトイレが汚ければ観光客は来てくれませんし、学校のトイレが汚ければ生徒は利用しません。以前、地元大学のトイレが少ないことや汚れていたこと、和式だったことから、きれいなトイレや洋式トイレだけが使われることになり、それでも足りないのでトイレのために大学の外に行く学生もいたことがあります。この件は、学生や保護者から大学やOB会に問題提起があり、予算化して洋式トイレを増設してきれいにしたことがあります。

今では清潔なトイレは生活や仕事、学校や観光面でも欠かせないものであり、避難所でも全く同じことが言えます。今さら言うまでもなく、このことは事前に分かって備えているはずですが、運営面で難しいことが課題だと言えます。

和歌山県でも教訓として備えておくべき課題ですが、もし被災した場合、避難所のトイレで困ることが予想できますので、再度、そして今から検討が必要です。

またトイレの問題と集団生活のため衛生面での問題となるので、医師と看護師、薬や消毒液、下着などの支援が必要となります。そして冬の避難所の場合の寒さ対策です。

防災計画や防災対策はどこの自治体でもありますが、実際に地震や津波などで被災した場合はマニュアル通りにいかないのです。避難訓練と共に避難所生活の課題を今一度見直して、計画に組み込む必要性があります。今回、自治体の職員さんや医師や看護師を始めとする皆さんが被災地に入り、それぞれの自治体で報告していると思います。まずは被災地支援と復旧ですが、和歌山県としても防災計画や避難所運営の取り扱いなどを見直す必要があると感じています。

被災地入りした自治体職員の皆さんや、復旧支援のため現地入りしてくれた皆さんに感謝しています。また来週から被災地に入る予定の方からも連絡をいただきました。この方が和歌山市に戻ってから現地の状況報告を聴かせてもらう予定です。

その他
  • 「義を重んじる」ことについて話を聴かせてもらいました。思いやりと優しさが、人と接する時に必要なものです。今、忘れかけている「義」について考えた時間となりました。
  • 今春開催予定のフェスタ実行委員会に出席しました。能登半島地震の支援の決定と、企画案の討議を行いました。春を迎えられるような元気の出るフェスタにしたいと考えています。今回は、子ども食堂や児童養護施設の子ども達を招待することとしています。