活動報告・レポート
2024年1月3日(水)
新年会2
新年会1

今年のお正月は能登半島地震、羽田空港事故で大変なことになっています。お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表します。昨夜はニュースで日本航空機の機内から全員避難できたこと、怪我人がなかったことの情報が入った時は安堵しましたが、海上保安庁の航空機の乗員5人が死亡した報道を残念に思いました。事実関係は分かりませんが、亡くなられた方々に心からお悔やみ申し上げます。

さて三日目は、お世話になっているお店の新年会の案内をいただきました。集まった顔なじみの皆さんと一緒にぜんざいと珈琲をいただき、新年の挨拶を交わしました。

新年のお祝いの言葉と共に、能登半島地震と羽田空港事故の話題にも触れ、いつものお正月と違うムードになりましたが、今月開催を予定しているお店主催のイベントは「みんなが力を合わせて、元気にやり遂げて成功させよう」と誓い合いました。今月のイベントは昨年夏ごろから自分達で企画したものなので、浮かれてはいけませんが沈んでいては地域の元気にならないので、成功させることを目標にしています。年末から体調を崩しているメンバーもいますが、主催者から「その分、みんなの力をお借りして助け合いながら運営したいと思っているので、協力をお願いします」の言葉に団結の気運が醸成されました。

皆さんと共通の思いを持った時間を共有できたことに感謝しています。今年もよろしくお願いいたします。

新年会2
新年会2

いつもご指導をいただいている落合先生の新年会に参加しました。今回も各界から落合先生を囲むメンバーが集まり、意見交換を行う時間となりました。

波乱の幕開けになっていますが、先生は「世界観、つまり大局に立って物事を考えなければいけません」と昨年来の世界情勢を解説してくれました。

一つは為替の動きです。国の実力を示す物差しが為替レートです。そこで設問が次々に出てきました。

  • 何故現在の為替レートは1ドル約140円になっているのか。
  • 何故、為替レートが変動するのか。
  • ドルは別として日本の通貨に信用があるのは何故なのか。
  • 何故、石油取引の決済はドルだけなのか。
  • ドルと石油価格の関係は。
  • 金が値上がりしているのに対して原油価格が落ち着いているのは何故なのか。
  • ロシアとウクライナの戦争は現在、どんな状況にあるのか。
  • 気候変動が起きているけれど、その原因をどう考えるのか。

以上、正解を導くのが簡単ではない問題が提起され話し合いました。これらは正解することは極めて難しい問題です。

ドルと石油価格との関係については、1973年のアメリカとサウジアラビアの間で取り交わされた合意が鍵となっています。

つまり1973年、ニクソン大統領の意向を受けたキッシンジャー氏は中東各国を歴訪しました。石油価格上昇をアメリカが受け入れる代わりに、石油取引をドルで行うことを確約させると共に、石油を売って得たドルを米国市場に投資させる。つまりアメリカは、産油国に対して米国国債を売る形でドルを目減りさせない現在の形を確立させたのです。

このことに関しては次の解説が分かり易いので以下に引用します。

引用文献 経済評論家の加谷 珪一氏
「キッシンジャー訪中が示唆するのは、アメリカ『世界覇権』終わりの始まりだ」
(2023年7月26日)

1973年、サウジアラビアをはじめとする中東の産油国は突如、原油価格を引き上げ、世界経済はパニックに陥った。ニクソン政権はその2年前に金とドルの兌換停止(いわゆるニクソンショック)を実施しており、ドルは大幅に値を下げていた。ここにオイルショックが加わったことで、米国は深厚なインフレという最悪の事態に対処せざるを得なくなった。

一連の状態からドルを守るためにニクソン政権が選択したのは、米ドルと石油取引のリンクを強化するとともに、垂れ流されたドルを米国内に還流させ、ドルの暴落を防ぐという戦略だった。

もともと中東の石油は米国の石油メジャーと呼ばれる企業が独占的に支配しており、石油取引は慣例的に米ドルで行われるとともに、産油国の主な資産もドル建てだった。産油国がいきなり原油価格を引き上げた背景には、第4次中東戦争への反発という面があるものの、一方でニクソンショックに伴うドル建て資産の目減りを防ぐという実利上の目的もあった。

キッシンジャー氏はニクソン氏の意を受け中東各国を歴訪。一定の石油価格上昇を米国が受け入れる代わりに、石油取引を引き続き米ドルで行うことを確約させるとともに、石油の販売で得たドルを米国の市場に投資させ、米国はバラ撒いたドルを回収するスキームを確立した。

これによって米国はドルを過剰に発行して輸入を拡大しても、最終的には自国に戻ってくるので、ドルの価値毀損を防げるようになった。米国が膨大な貿易赤字を抱えていてもドル不安が発生しないことの背景には、基軸通貨国としての一連の仕組みが関係している。

現在につながっている新しい形でのドル覇権の始まりです。尚、日本とアメリカとの関係も同様のものになっています。新年からとても勉強になりました。

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