活動報告・レポート
2023年12月7日(木)
県政報告
全国大会に係る会議

「龍馬World in和歌山」大会に係る会議を行いました。実行委員体制と事務所の設置などを議題として、懸案事項を整理していきました。実施する内容はできつつあるのですが、実行委員体制と支援体制を整えることが当面の課題です。

今回、各企業を訪問して紀州の歴史が全国に誇れることを説明しているところですが、この取り組みにより経営者の方々が和歌山県の歴史と偉人の功績に関心を示してくれることを願っています。

今の和歌山県は過去からの延長線上にあるものであり、未来の和歌山県は今の取り組みの延長線上にあることから、故郷の偉人を敬うだけではなく、その志を受け継いで行動することの必要性も共有しています。偉人と言われる人たちは、行動していたその時「自分は偉人である」と思っているはずはなく、この行動が「歴史に刻まれるものだ」と思ったことも考えたこともないのです。自分の志に基づいて周囲の人たちと共に行動をした結果、後世が評価してくれて偉人となっているのです。

現在、それぞれの実行委員が県内外企業の協力をもとめているところですが、和歌山大会を成功させるため、偉人の生き様を多くの人に伝えるため、さらに実行委員全員の力を結集させていくことを話し合いました。

県政報告

夕方からの学習会に講師としてお招きをいただき、参加者の方々に県政報告をおこないました。丁度、明日から一般質問が始まることから、僕が今回取り上げる項目と令和6年度に向けて検討している主な政策について説明を行いました。

学習会で説明した項目は次の通りです。

1.和歌山市の都市機能の充実について

JR和歌山駅を核とした再開発による交流人口の増加と賑わいの創出が課題です。また再開発は西口だけではなく東口も含むべきで、交通結節点としての駅の機能と人が交流できる機能を持たせるような将来構想を検討すべきです。

和歌山市の場合、大学誘致と南海和歌山市駅の再生、そして和歌山城ホールの建設など、ここ数年で街づくりは相当進展しています。多くの案件を仕上げたことから、現在、進行中の事業はありませんが、これだけでは不足しています。他県の県庁所在地の駅前の賑わいと比較すると、残念ながら劣後しているからです。

そのため都市の将来計画は50年先に通用する計画に仕上げるべきで、教育機関と医療機関、事務所ビルや飲食店街、および交流スペースなどを集約するべきです。かつての言葉で表現するとコンパクトシティとなりますが、都市機能を中心部に集約することで賑わいが創出できます。

またJR和歌山駅の賑わい、再開発と言うと西口に限定されることが多いので、リムジンバスや高速道路からの来県者の玄関口となる東口の再開発も同時進行が必要だと考えています。他県の再開発と賑わいの創出は、中心駅から町が伸びていることが多く感じるので、和歌山市の場合も和歌山駅から東西に都市が伸びていくことが理想です。

中心駅から西側にだけ伸びている、賑わいを求めることは都市機能を充実させることにならないので、駅を中心に円を描くように伸ばすべきです。

ただ和歌山市は郊外に広がっていることから、周辺部との調和が必要です。そのため和歌山北インターチェンジのフル化は必須だと考え早期着工も求めていきます。

和歌山市の人口は40万人どころか34万人台に減少していますが、これでは賑わい創出も大規模な再生もできません。人口減少に歯止めをかけるための成長産業の誘致とインフラ整備は必須であり、そのために駅の東西に交通結節機能を持たせるべきです。

2.県内企業の人材確保について

県内の企業は人材不足に陥っているので、若い人を確保することが難しい環境にあります。これは働きたい企業が多い県外に就職を希望していることや、若い人の就労意識に大きな変化があるためです。どちらかと言うと休日は休みで、時間外労働はやりたくないという人が多いのです。休日に仕事をすることや時間外労働をして給与が増えるよりも、完全週休二日制で時間外労働がない条件での採用を好んでいます。

自分の時間を大切にすることに価値を見出している人が増えていることや、政府が提唱している働き方改革が定着していることも要因です。労働者側からすると良い傾向ですが、経営者側からすると経営環境が厳しくなっていることを示しています。大企業ではその影響は少ないのですが、中小零細企業は厳しくなっています。働く時間に制約がかかると雇用を増やす必要が生じますが、仕事が増えないのに雇用を増やすと人件費が嵩みます。経費が増えて売り上げが増えなければ収益は減少しますから、賃金が上がらない循環となります。

労働条件を求めながら賃上げの両立を図ることは、和歌山県のように小規模企業が多い県では達成は難しいのが現実です。

3.大阪・関西万博と和歌山県の観光振興について

問題が指摘されている「大阪・関西万博」ですが、予定通り開催する予定なので、やるからには和歌山県に観光客に来てもらうことと経済効果を狙うべきです。関西の府県では観光誘客に力を注いでいますから、和歌山県はさらに上を行く取り組みが必要です。今までと同じような取り組みでは、和歌山県に誘客することはできません。大手旅行会社の旅行商品で万博と和歌山県観光を組み合わせた商品は聴いたことはありません。

インバウンドを含めて多くの観光客が関西を訪れますから、現時点では具体的な呼び込み目標は示されていませんが、そのうち3パーセントから5パーセントの観光客を和歌山県に誘導したいと考えています。令和6年2月県議会で誘客目標となる数字が示されると思います。

しかし誘客は今から始めなければなりません。人を呼び込み観光客が訪れることによる経済効果を狙うことについて議論を交わします。

以上の項目について説明しました。報告を受けて参加者からの質問があったので、回答しました。

  • 賃上げをしたとしても税金が増えるので可処分所得は増えません。税制の見直しをお願いしたい。
  • 和歌山県の全ての学校で給食費を無償化して欲しいと思いますが、実際に実現可能性はありますか。

熱心に聞いてくれた参加者の皆さんに感謝しています。