首都圏の経営者と話を交わしたところ、「私は陸奥宗光外務大臣の大ファンですよ。だから陸奥宗光の故郷である和歌山県を訪れたいと思っていました。令和6年の『龍馬World in和歌山』で取り上げる人物が龍馬と宗光だと教えてくれたので、来年の大会に参加する予定をしていますし、陸奥宗光を輩出した偉大な和歌山県を訪ねることを楽しみにしています」と話してくれました。
また「日経新聞で連載中の『陥穽(かんせい)』は毎日、楽しみに読んでいます。私の周囲の人もこの連載小説を読んでいますよ」と話してくれました。
来年、和歌山県に来てくれることを約束してくれていますが、この度「陸奥宗光外務大臣の話を聴かせてください。近く私が参加している勉強会がありますが、次回は私が講師を担当することになっています。持ち時間は30分ですが、この時間を譲りますので、片桐さんが講師をしてくれると有り難いです。片桐さんに勉強会のメンバーも紹介したいと思います。よろしければ是非、参加して話を聴かせてください。もし片桐さんが私の持ち時間を担当してくれるなら、後半はメンバーの一人がウクライナ情勢の話をしてくれますので、その話も聞いていってください」と案内をいただきました。
陸奥宗光外務大臣の講演の話をいただいたことに感謝するばかりです。歴史上で功績のあった人物の中において、不思議なことに陸奥宗光伯の知名度は高くありません。むしろ学校で習うべき偉人の中での知名度は低い方に位置しています。
坂本龍馬の弟分であり明治政府の最大の課題であった不平等条約改正を実現した外務大臣でありながら、何故かあまり知られていないのです。和歌山県では副読本や偉人教育の機会で学習していますが、和歌山県以外では学校教育でしっかりと学ぶ機会は少ないのではないかと思うほどです。
ですから令和5年度、日経新聞で「陥穽(かんせい)」を連載してくれていることは有り難いことであり、令和6年に和歌山県で開催する「龍馬World in 和歌山大会」は、龍馬と宗光を主役としているので、 全国にその名前と功績、そして二人の偉人の志を全国に発信する絶好の機会と捉えています。
そんな中、首都圏の経営者から講演の依頼を頂戴したことは、陸奥宗光伯の知名度向上と、和歌山県大会開催を訴える良い機会になると感謝しています。
令和6年に開催するのは第36回「龍馬World in 和歌山〜龍馬と宗光 未来への伝言」であり、「−不平等条約改正(日英通商航海条約締結)130周年 & 陸奥宗光伯生誕180周年記念−」を訴えていきます。
ここで和歌山県から全国に訴えていくべき開催趣旨は次の通りです。
幕末から新国家建設への準備を整えた坂本龍馬。龍馬亡き後に新国家の礎を築いた陸奥宗光。その心は不平等、不条理の無い自由(自立)・平等(対等)・信頼と尊厳ある人間尊重を基礎とする日本社会を創設し、誰も除外することなく人を活かす。青年の志を実現する国家基盤を創り上げることでした。
夢半ばで倒れた坂本龍馬の志を引き継ぎ、明治政府の要人としてわが国の独立自尊を護った陸奥宗光伯。両雄の志が一つと成って近代日本の源が生成されたのです。
龍馬が書き残した「新政府綱領八策」を基に、宗光は明治政府で数々の苦難にぶつかりながらも荒ぶる波濤を乗り越えて“新国家”の礎を築きつつ、外相となって国家主権回復の最重要課題としていた不平等条約の改正に取り組み、明治27年(1894年)7月16日英国との間に日英通商航海条約を締結し、領事裁判権の撤廃、関税自主権の部分的回復、最恵国待遇の相互化に成功しました。不平等条約の改正はわが国の国家主権を取り戻すという、国威をかけた大願でした。
「日英通商航海条約」締結日は、不平等条約の改正が初めて実現された日であり、この日を機に、陸奥宗光 外務大臣は欧米露列強・帝国主義国家15ヶ国と交わされていた不平等条約をすべて改正し、対等関係樹立を大きく前進させて、わが国を列強による植民地支配政策から救ったのです。
わが国が列強から対等の国として認められたことが不平等条約改正につながり、明治政府の悲願であった近代国家を築くことができたのです。
案内いただいた講演会では、二人の偉人の志を伝えたいと考えています。