和歌山市加太を訪れて皆さんとの交流会に参加しました。交流会の会場からは友ヶ島と淡路島がくっきりと観ることができる絶景の場所でした。最近の加太の話題は「勝海舟と坂本龍馬が訪れた地であり、ここで夕日を眺めた場所」なので、この景色と訪れた目的を思うと「加太は良いところだなぁ」と思いました。
江戸時代に勝海舟が加太を訪れた目的は砲台検分ですから、ここから眺めた紀伊水道は「友ヶ島と淡路島との距離を考えると、加太と友ヶ島、そして淡路島に砲台を設置することで黒船が大阪湾に侵入することを防げる」ということだったのでしょうか。鎖国の時代に黒船が容易く大阪湾に進入されることは幕府の一大事であり、外国船の侵入を防ぐことが防衛になりますから、国を護るための要衝が加太だったわけです。
勝海舟はここで宿泊していますし、追いかけて合流した坂本龍馬も、西の海に沈むきれいな加太の夕日を眺めたはずです。関東の勝海舟は海に沈む夕日の美しさに息をのみ込み、土佐の坂本龍馬は、故郷の夕日と同じ光景を眺めて安らぎを覚えたことと思います。
二つの島に挟まれた海域は黒船が侵入してきた場合は目視出来るので、ここで相手を防ぐための適地だったのです。
さて現在の加太はお客さんで賑わっていいて、友ヶ島は県外のお客さんの観光の人気スポットになっています。友ヶ島はジブリのアニメに登場する空間のイメージであり、アニメサマータイムレンダの舞台でもあります。既に全国に知られる人気スポットなので、ここに幕末の英雄たちの物語があることを付加すれば、もっと多くの観光客が訪れてくれると期待できる場所です。
交流会の場でしたが加太の海を眺めていると、その美しさもさることながら幕末の舞台になった加太という土地の凄さを感じました。陸路と空路の時代ですが海路の重要性も認識しておく必要があります。現地で間近に見た加太の地形と光景から、改めて加太の価値を感じることが出来ました。
「勝海舟と坂本龍馬が眺めた夕日」はその美しさと共に、これから夜明けを迎えるわが国の重要な場所であることを認識し、ここで黒船を迎え撃つ覚悟を決めた場所だったように思います。そして後に続く日本人が、いつまでもこの美しい光景を眺めることができる平和な国であることを願ったのです。
そのために黒船の進入を防ぐことは勿論のこと、新しい日本を創り列強と対等に渡り合える国になることを目指そうとしたのです。
そんなスケール感で、二人の英傑が日本と世界を鳥瞰することになった加太の景色だと思います。近代日本の夜明け前の希望の持てる時が始まったのは、紀州加太からだったかもしれません。それほど紀伊水道の重要性を感じ、護るべき祖国を感じさせてくれる景色だったと思います。
日本が平和な時代の今でさえ、加太の景色を見てそんなことを想像できるのですから、幕末を生きた後の英雄たちも感じたはずです。今も同じ景色を観ることができる喜びと、将来も護り続けるべき景色が加太にあります。
「加太で日本を感じる」。そんなフレーズさえ出てきました。
それにしても10月中旬にも関わらず、海からの冷たい風が会場であるテラス席に吹き込んできた午前でした。ご一緒させてもらった皆さんに感謝しています。
- 令和6年春のイベントの舞台として活用したいと考えているトラックの下見に行きました。トラックのガルウイングが開くとステージにぴったりでした。このトラックには来春、和歌山県で公演が予定されている「恐竜ラボ!」のラッピングがなされていたので、春の和歌山県を売り出すのに適している環境を整えられると思いました。「使ってくれて良いですよ」と言ってくれた社主に感謝しています。
- ずっと変わらず応援してくれている組織の定時大会にお招きをいただきました。挨拶の機会と交流の機会を頂戴したことに感謝しています。