毎日のように人と会い日常活動をしていると、どうしてもトラブルに遭遇することがあります。危機意識を持っていても問題に直面することは珍しくありません。危機管理の専門家を交えて会議を行い、事例を交えて学ぶ機会がありました。
現代の偉人でさえ多くの問題に遭遇し、危機に陥った事例を知りました。一人で問題解決することは難しいので、専門家と情報を共有して対処していたそうです。一人ではなくチームとして解決に向かうことが必要で、一人で対応すると益々罠に陥るということです。
また危機管理とは机上で扱える代物ではないので、日頃からの人とのつきあいが重要だということです。危機管理面での人とのつきあいとは、問題が起きた時に助け合える関係を築くことです。専門家の方は「ほぼ一週間、毎日のように一緒に食事をしたり、会って懇談するなどのつきあいをしています」と話してくれました。困った時に助けをお願いできることが危機管理面における人間関係なのです。
人として信用できないのは、後になって「あの時、こうしてあげた」など、親しくしていた時の発言や行為を盾にとってくる人です。最近では「録音している人が多いのですが、仲が良かった時の会話を録音している人は信用できない人の証明となります。仲が良い時は気を許して話していますが、相槌を打つこともあれば、意見に同調することもあります。また意見を肯定するような発言をしますが、それらを後になって出してくる人がいます。後になって問題にされることも、危機管理の考え方で対処すべき事項です。問題が顕在化する時は専門家に相談することが必要となります」と私達に伝えてくれました。
度々訪れる危機は、想定していないことが多いのです。自然災害であっても人が相手でも同じです。台風や大雨がどんな被害をもたらすかは事前に分かりませんし、人からの攻撃は相手によって方法が違うので、対処の仕方も専門家や経験者のアドバイスがあると対応できるのです。多くの人はトラブルに慣れていないため混乱しますから、初期段階から専門家についてもらうことがお薦めだということです。
危機管理は大きな分類は出来ますが事例によって個々の対応となるので、全てのことに備えておくことはできません。問題発生の都度、現場での対応となるので慣れていない人は相手のペースにはまり対処が難しいのです。
「やっぱり現場ですよ。私達は現場を知って問題に対処することになります。トラブルは上から押さえようとしてもうまく行きませんから、現場での対処と後方支援体制が必要となります」ということです。
専門家を交えての会議は学びの機会となりました。危機管理の言葉は浸透していますが、具体的な行動や対処の方法は知らないことが多いのです。トラブルに慣れた人に対応するためには、同じくトラブルに対応した経験の多い人の意見を聞くのが大事なことです。今日の研修の機会を調整してくれた皆さんに感謝しています。
アジアで進行しているプロジェクトについて会議の場を持ちました。内容は記すことは控えますが、アジアが発展していくことが想像できる内容であり、「いったい日本は大丈夫だろうか」と思わされます。ダイナミックな開発計画と広大な土地や資金の活用など、日本とは違う将来が明るくなるような活力を感じます。高度成長期の日本がそうであったと思いますが、今のアジアの国々の動きを教えてもらうと「国が若くて高度成長に向かっている」と感じます。
日本は安閑としていないと思いますが、今も、これからも日本がアジア盟主と思っているようでは、相対的に地位は低下していくように思います。それほどアジア諸国にはダイナミックな開発計画があり将来性を感じるのです。
わが国はアジアにも関心を持ち、アジア全体が発展していこうとしていることを支援する役割を果たしたいと思います。この会議はアジアを考える良い機会となりました。この機会を設けてくれたことに感謝しています。