活動報告・レポート
2023年10月11日(水)
ときわコーラス
ときわコーラス

第11回「ときわコーラス発表会」に参加しました。最初から発表会に参加していますが、早いものでもう11回目を迎えています。コロナ禍の時は発表会を中止していたので、皆さんの歌う表情は活き活きとしていました。この日のために練習を続けてきたことが分かるような歌う姿勢が凛としていることや会場が一体になるような楽しさを感じました。

選曲からテーマは「秋」だと感じました。秋の感じ方は人によって違いますが、主催の岡本さんは「私にとっての秋はオータムではなく稲刈りです」と笑って伝えてくれました。

近年は温暖化の影響があるので秋を感じることが少なくなっています。猛暑の夏から一気に冷え込むような気候なので、涼を楽しめる秋を感じることは少なくなりました。夏から冬に向かう途中が秋のように感じるので、虫の声や紅葉など秋の風情を感じる場面は稀になっています。

そんな秋を感じにくい日々が続いていますが、今日の発表会では「秋」を感じることができました。「ちいさい秋みつけた」や「赤とんぼ」はもちろんのこと、名曲「秋桜」では心で感じる秋を表現してくれました。コスモスを秋の桜と表現したさだまさしさんの感受性には感心していますが、「秋桜」のタイトルは見事です。

秋は収穫の秋であり、実りを受け取る季節ですが、桜が咲き、散っていくような華やかで寂しい季節でもあります。春と秋は日本を代表するような特別の季節だと思いますが、どちらにも共通しているのが、華やかさと寂しさです。春に生まれた生命が秋には散っていく。長いようで短い人の一生を凝縮しているように感じます。

「秋桜」の歌によって秋で感じる気配を伝えてくれたので、第三部の「夢の中へ」「なごり雪」「遠い世界に」の歌声も、秋を感じることが出来ました。感覚的には「夢の中へ」は春から夏に向かう季節を感じますし、「なごり雪」は冬から春に向かう季節です。しかし歌声の中に秋を感じさせてくれたのです。これはアレンジの力なのか、「赤とんぼ」「秋桜」で秋の印象を植え付けられたからなのか分かりませんが、とくかく秋の気配を感じたのです。

人が作ったものには作者の意図がありますが、奏者や歌い手の表現の方法によって、意図するところを変えることができます。

今日の「夢の中へ」は春と夏を潜り抜けた爽やかな秋を感じさせてくれましたし、「なごり雪」は一緒に秋の季節を過ごした人が、成長するための春を迎えたような感じがしました。

歌詞で表現された季節は秋ではありませんが、ときわコーラスさんの歌声からは確かに秋を感じることができたのです。コーラスの味付けと感じ方によって歌詞の意味が違って解釈できる、面白いものだと感じました。

このときわコーラスグループの特色は「いつも一所懸命」であることです。今の時代は「一所懸命」になることが少ないのです。現代の日本は豊かな社会ですから、日常生活は「一所懸命」にならなくても思ったように過ごすことが可能です。日々に流されていても後悔が少ない社会だと思います。だから「一所懸命」になる必要はなく、全力を尽くすことを忘れています。そんな毎日の中で「一所懸命」に出会えると感動しますし、「一所懸命」に込めた思いが伝わってきます。皆さんは一所懸命に「秋」の気配を伝えようとしてくれていたと思います。

そうです。僕が受け取った秋の気配は、ときわコーラスの皆さんが練習で積み重ねて築いた心に映る秋の気配だったのです。爽やかな秋の気配を感じさせてくれたときわコーラスの皆さんに感謝しています。ありがとうございます。

追伸。ときわコーラスのメンバーに一人同級生がいました。メンバーに加わって初参加だそうです。

その他
  • 環境保全に資する「ZEB」についての会議を行いました。地球環境問題への対応は見えないこと、成果が感じにくいことから後回しになっています。だから数値や新しい技術の導入によって見える形にすることが大事なことだと思います。
  • 令和6年に和歌山県で開催する「龍馬World in和歌山」の実行委員体制などに関する会議を行いました。