会社経営者の方々と会議を行いました。会議のテーマは「エネルギー問題」が主な内容となりました。
地球環境を守ること、地球温暖化対策を講じることは企業の責務であることを前提とした話になりました。地球温暖化に関しては様々の意見がありますが「国際社会で最大の課題となっているテーマであり、産業活動が温暖化の原因になっていないという意見もありますが、それが正しいという証明がない限り、社会で生産活動、経済活動をしている企業としてその枠組みに参加することは当然なことです。温暖化対策にコストを割く必要がないという議論はありません。
特に世界と取引をする場合、再生可能エネルギーを活用すること、または自分のところで小規模でも導入することは必要なことです。「自分の会社だけが儲ければ、良ければ」という議論は成り立ちません。こんな話から会議は始まりました。
続いて、現在受注を受けている製品だけで会社としてはまわっていますが、経営者としては4年先、5年先の受注を見込む必要があります。数年だけの見込値で会社は安定していると考えることはできません。社会のサイクルは短くて激しいので、今の取引先、今の技術だけで数年後も生きていける保証はありません。
例えば自動車産業が分かりやすく思います。エンジン車から電気自動車へと世界の需要は変わっていますから、内燃機の生産は減少しているので、内燃機を作るための工作機器の受注は見込めません。
内燃機の製造は今あるから「とりあえず現状でいい」と思っているようでは、将来性は見込めません。将来、電気自動車になることは確実だから、今の市場から違う市場への進出を考えることが正解だと思います。しかも会社の技術を生かした分野で対応できる市場進出が良いのです。
地球エネルギー問題がテーマなので生産活動を強いる企業はこの分野に対応することも可能だと思いますから、数年先の市場とそこに対応できる技術を考える必要があるのです。
会議に出席した経営者は「4年先、5年先に核となるものを今から見つけなければなりません。そのためには人と自社工場で対応できる技術が必要なのです」と話してくれました。
人が情報も技術も運んでくれますから、良い人との出会いはとても大事なことです。しかも座っていては出会えませんし、同じところで活動していても出会えません。思い切りとリスクが伴いますが、常に人との出会いを求める必要があります。
またアジアとの取引をしている経営者は「アジアの企業の意思決定は早いですよ。遅くても提案してから1か月以内で回答があります。取締役会やりん議などで遅くなるなどの話はなく、権限者が直接説明を聞いて、良いと判断すれば、即座に決定を下すことが多いのです。日本の技術力はまだまだ高いし品質も良いのですが、新規事業への投資や再生可能エネルギーやAIなどへの投資が少ないうえに意思決定が遅いので、これらの分野ではアジアの国々に後れを取る可能性もあります」と話してくれました。
日本企業の意思決定の遅さはこれまで何度も聞いていますが、アジアの国や企業の意思決定の速度は、更にスピードアップしているように感じます。
但し「アジアでは、まだまだ日本の製品の品質と技術は信頼度が違います。日本企業と組みたいと考えている企業が多いことも事実です。彼らのアイデアや新しい技術と組むことも日本企業が、これからも世界の市場で優位性を保つために必要なことだと思います」とも話してくれました。
- 障がい者施設を訪問して施設案内をしてもらいました。和歌山市に貢献しようと活動している和歌山会議のメンバーとして訪問し、施設の皆さんと意見交換を行いました。
この施設には後輩がいて「片桐さんですね。お見かけしたので話しました。今、私のバドミントン部の先輩が教頭先生になっているのですよ」と近況を話してくれたことに感謝しています。 - 追従型のパラボラアンテナを見せてもらいました。僕は、衛星を追従する国産のパラボラアンテナは他に例を知りません。日本一のパラボラアンテナだと思います。