令和5年9月県議会定例会が全ての審議を終えた後、採決を行って閉会となりました。
提案された議案は全て可決、意見書も採択をして終えることになりました。この議会では、主に東京ガールズコレクションに係る補正予算案や、八郎山トンネルの施工不良の問題などの議論が交わされました。トンネル工事施工不良の問題に関しては、今後も検証を続けることになり、年内に問題の所在と今後の補修計画まで示すことは難しいと思いますが、県予算の支出と県民である私達がこれ以上の不利益を受けないように対応したいと考えています。尚、建設委員会での僕と当局との質疑に関しては、後日、ホームページで議事を掲載する予定です。
この議会は一般質問での登壇はありませんでしたが、そこに費やす時間を建設委員会での質問の検討と調査に充当したので、県土整備部長と所管の課長と議論を行うことが出来ました。
施工不良の問題は、施工時のデータの全てが示されなかったことや検討委員会で交わされた議事録の提示が建設委員会でなかったため、より深く追求することは叶いませんでしたが、問題点の所在を明らかにすることで、少しでも県土の安全と安心に資することができたと考えています。この問題の原因究明はこれからですし、検証結果を補修工事に生かすための議論は建設委員会で交わされることになると思います。
次回の県議会開会は令和5年12月になりますが、秋に県政の課題の調査や視察を行い、定例会に備えたいと考えています。
議会閉会後、会議のため加太に向かいました。加太の旅館を訪ねて、主に観光振興について話し合いました。
加太の名物の一つに夕日があります。太陽が海に沈む光景をきれいに見ることが出来る旅館、ホテルは、それほど多くないと聞きました。夕日を売り物にしている「夕陽と語らいの宿ネットワーク」が組織されているのですが、会員の多くは西日本であることを知りました。
その理由は、太陽が海に沈む光景を見ることが出来るのは西日本だからです。東日本だと山や大地に沈む光景は見ることができますが、海に沈む夕日をきれいに見ることができる旅館、ホテルは少ないのです。
その点加太は西側に海が広がり、友ヶ島や淡路島、四国や九州が夕日と重なる光景を見ることができる貴重な地域です。海と夕日と島々が重なる光景は加太が絶景の地点となります。そして坂本龍馬も勝海舟と共に大砲検分のため加太を訪れていますから「龍馬が眺めた夕日」が加太にあるのです。
この「龍馬が眺めた夕日」は観光地、加太の歴史を深く彩ります。もっと価値の高い観光名所になり得る素材なので、加太の歴史と幕末の歴史を重ね合わせて現代で表現したいと考えています。
もちろん坂本龍馬と共に勝海舟と陸奥宗光伯も、この地の歴史に登場することは言うまでもありません。歴史と観光を重ね合わせた議論をしていると「とても楽しみでワクワクしてきました」と話してくれたほどでした。
観光地にはこの「ワクワク」が必要なのです。お客さんに「ワクワク」してもらうためには、迎える側の仕掛けが必要です。それはお客さんが「ワクワク」するようなストーリーを提供することであり、歴史の舞台をリアルに再現することにあります。
加太の夕日と幕末に起きた歴史、友ヶ島を組み合わせると、宿泊、滞在することが楽しい加太の誕生です。
地元、和歌山市では海に太陽が沈む光景は当たり前で見なれた光景ですが、海に夕日が沈む光景が見れるのは限られた地域なので、きれいな夕日は観光地の大きな売り物になります。そして「龍馬が眺めた夕日」と同じ光景を加太で見ることが出来るのです。
会議の終わりに「これからの展開が楽しみです」と話し合いました。