学校関係者と懇談した時の話です。「コロナ禍の時代に高校生だった生徒が入学しています。彼、彼女たちの3年間は、文化祭や体育祭、修学旅行も中止になった時代なので、コミュニケーションやクラスで一緒になって一つのものを作り上げていくことが苦手な生徒が多いように感じています」と話してくれました。
過ぎ去ってしまうとその時代に違和感を持つこともあります。その時代、お弁当は前を向いて友達と会話することなく黙食が推奨されていました。クラスで交流するような行事は中止。入学式や卒業式も縮小や自分達だけで挙行するなど、振り返ると大変な3年間だったと思えます。当時は感染対策として当たり前のように実行されていたのですが、今思うと「不思議さを感じる時代」だったと思えることがあります。
そんな時代に高校3年間を過ごした生徒の皆さんは、その置かれた環境下、コミュニケーションを取ることが許されなかったのです。関係性を築くことが苦手、一緒にイベントを企画することや作り上げていくことが苦手だとしても、その環境がそうさせたのですから非はありません。
今回、学校の学園祭のお手伝いをさせていただくことで、大人とのコミュニケーションを図ることや、ひとつのことを一緒にやり遂げることで、少しでも社会生活に馴染んでもらいたいと思いました。何のお役にも立たないかもしれませんが、このような環境で過ごした時代を前向きに転換できるよう今から応援をしたいと考えています。
毎月訪問することを楽しみにしているのが、お世話になっている100歳の経営者との時間です。現在も月曜日から金曜日まで毎日出社しているので、その中の約1時間を確保してもらっています。本日も笑顔のある懇談をさせていただきました。
話をすると分かるのですが、常に前向きで学びとなることを教えてくれます。
暑い、暑いなんて言っていたらいけないよ。もう涼しくなってきたと思う方が良いですよ。
時代は情報社会に染まっているので、やりにくい世の中になっているよね。経営者も政治家も小粒になっていると感じるのは行動を制限されるからであって、その影響で委縮せざるを得ないこともあると思います。
偉い人は常に謙虚ですよ。偉そうにしている人、人を追い込むような人はたいした人物ではありません。多くの人と仕事をしてきたから分かります。信頼できる人とおつきあいしてください。
経験からくる大事な話を聞かせてくれます。当たり前のように思っていると簡単にできると思ってしまいますが、当たり前のことを簡単にやれることは凄いことなのです。
暑い時は「暑い、暑い」が口癖になり「今日、とても暑いから、この件は明日にしよう」と思うことがありますし、謙虚にすることは理解しているのですが、相手の態度によっては、少しのことで腹が立ってしまうこともあります。
当たり前のことを当たり前のように実行することは、実は簡単ではないのです。だからこの経営者のように、何事もないように簡単に実行してしまう人は凄いと思います。
懇談を終えて事務所から外に出た時「暑さはましになった」と思って、次の現場に向かいました。同じ30度でも、気持ち次第で体感は違って感じるから不思議です。来月の訪問も楽しみに待っています。
「市政は身近なことが問題になるので関心を持っている人が多いのですが、県政は少し距離があるので遠いように思っている人がいます。直接、生活に関係がないと思っていたり、和歌山県のこれからの方向性を考えなければ議論できないと思っている人もいます。
そのため定期的に報告会と意見交換会を兼ねた会を開催したいと考えているのですが、来てくれることは可能ですか。まずは事業所の役員が参加して会を開催し、続いて従業員さんにも呼びかけて参加する機会を設けようと思います」と問い合わせをもらいました。
この案内に対しては「もちろん行かせてもらいますから、日時の調整をお願いします」と答えました。早速、今秋、早ければ来月から報告会と意見交換会を開催する方向で調整することになりました。