活動報告・レポート
2023年9月20日(水)
和歌山県人会世界大会
和歌山県人会世界大会

県議会一般質問は二日目に入り、四人の議員が登壇しました。農林業の振興や八郎山トンネルの施工不良の問題などが議論されました。

林業に関しては「スギやヒノキなど、植林した木々を100年もかけて育成するための費用は一町歩で約1000万円ですが、売るとなると50万円程度だそうです。これで林業は産業と言えるのでしょうか」との問いかけがありました。

この説明を聞いて、収益をあげられないばかりか赤字と分かっている林業が果たして産業と呼べるのかと思いました。資本主義社会において、収益性が見込まれなくては事業を継続することはできません。収益あげて余裕がでてこそ、地域貢献、社会貢献、地球に貢献できるのです。資本主義の世界では、まずは事業で収益を上げることが基本となります。自己に余裕がなければ、積極的に社会に貢献することは極めて難しいのです。

恐らく、多くのNPO団体や社会奉仕団体も、自己資金がなければ活動は制限されると思います。最低限の利益を上げるだけで政府に容認されるのは社会主義体制ということになりますから、産業として成り立たない事業は資本主義体制の中では持続できない事業ということになります。

林業は国にとって必要だと言うのであれば、林業が産業として成り立たないのは「誰の責任なのでしょうか」の議会での問いかけは心に響きました。

また和歌山県人会世界大会の開催日である10月5日が迫ってきました。開会してから県内を巡り、最終の10月8日に閉会することになります。大勢の県人会の方々をお迎えすることになるので、心から歓迎したいと思っています。個人的にも南加県人会の方をお迎えして歓迎することを予定しています。

また今日の世界大会の勉強会をした直後に、上原ハツさんから連絡をいただきました。「片桐さん、先日もありがとう。ロサンゼルスの弟から連絡がありました。『兄もやっと和歌山県に戻れるね。これまで兄のことを知っている和歌山県の人はいなかったから、魂は故郷に戻れずに寂しく思っていたのです。しかし片桐さんがミッドアメリカのことや、アメリカの和歌山県人会の話をしてくれているので、アメリカで兄のやったことに日が当たり始めました。本当にありがとうございます』」と話してくれたのです。

上原ハツさんの弟は現在もロサンゼルス在住ですし、その兄はシカゴで日本人向けの新聞「ミッドアメリカ」を発刊していました。多くのアメリカ在住の日本人の情報源になっていたこと、生きる勇気を与えていたことを覚えている人は多くはありません。今ではこの新聞は、シカゴ大学の図書館に保管されているのと上原ハツさんが持っている以外に誰が保管しているのかを知りません。

1980年代から発刊を終えるまでの期間のアメリカの空気を知らせてくれる、感じさせてくれる貴重な紙面だと思います。上原ハツさんの弟さんの魂が和歌山市に戻って来られるようになっているなら、故郷の一人として嬉しいことです。

シカゴで活躍していた上原さんの弟がお亡くなりになってから28年目を迎えていますが、長い時間を経て魂が故郷に戻ってきてくれることも嬉しく思っています。

多くの人が自らの人生を振り返る機会となり、故郷への望郷の思いが交錯する世界大会になると思います。人生が交錯するこの大会に参加できることを嬉しく思いますし、外国に渡ってその後の人生を生きた人の言葉を聞くと、故郷和歌山県の良さを認識できる機会となりそうです。

今から皆さんを歓迎できる日が訪れることを楽しみにしています。

その他
  • 友人との懇談会を行いました。和歌山県のあり方について「思うこともあります」という意見をいただいたので、その思うところを聴かせてもらいました。県組織として県民の皆さんからの意見を聞いて欲しいと思います。
  • 全国龍馬会の全国大会に向けた会議を行いました。全国規模の大会ですが、和歌山県内での認知度が低いように思うので「和歌山県のためになる取り組み」であることを当局に伝えました。