羅布陽介さんのミニコンサートの案内をいただいたので参加してきました。応援している方々で会場は満員となり、「あの頃の懐かしい歌」を中心に引き語りを聞かせてくれました。羅布さんは歌も語りも軽快で、いつものように楽しくて会場を盛り上げてくれました。
本日の参加メンバーの中には歌のレッスンも指導してもらっている人もいて、先生と生徒のいる教室ようにも和やかな雰囲気でコンサートは進行していきました。
羅布さんが歌っている途中で「では本日の特別企画です。片桐さんが来てくれているので、県政報告と和歌山県の課題と元気にする方法などを語ってもらいます」とアナウンスがありました。コンサートの途中に特別企画として県政報告をすることはファンの方がいるので戸惑いましたが、「雰囲気がまろやかで良いですし、羅布さんが配慮してくれたんだな」と思って、前半と後半の2回に分けて皆さんに話をさせていただきました。
幸いなことに皆さんが熱心に話を聴いてくれて「勉強になりました」「聴かせてもらって県政のことが良く分かりました」「これからの和歌山県を頼みます」などの感想を伝えてくれました。
皆さんが憂いていることは「和歌山県の今も将来も、全く良い話が聴こえて来ない」ことや「ずっと和歌山市の衰退傾向が止まらない。仕事も予算もないと聞くばかりで、これでは若い人が留まってくれないです」という現状です。
またコンサートでの質問らしいのは「和歌山県に所縁のあるミュージシャンに来てもらってコンサートを開催して下さい」「和歌山県は和歌の聖地だと思います。県名に歌を戴いている和歌山県だから、音楽で地域振興をして欲しいと思います」「和歌山市内の繁華街や駅前通りでは、常に音楽が流れるようなまちづくりをしてください」という意見もいただきました。
和歌山県は産業構造の転換に乗り遅れました。首都圏や大阪府を始めする各県は、重厚長大の産業からサービス業へと業態の転換を図っています。ITやAIに向かっているようにサービス産業、情報産業、ソフト産業へと転換を図りつつあります。これらは将来性も収益性が良い産業なので、本社が立地してくれたら税収も雇用も増えることになります。和歌山県は乗り遅れているので、事業所の誘致と育成を図っていますが追い付いていないのです。
また県内総生産と貯蓄高を比較してみると、県内の消費が弱いことが分かります。消費性向が弱いと経済力は高まらないので、どうしても域内経済は力強く動きません。
また消費が弱いのは県内で買いたいものが少ないことも原因だと思います。泉南や大阪市内の百貨店やスーパーで買い物をしているのに対して、地元での買い物は少ないように感じます。県外に出て買い物をするかインターネットで購入している人が多いと思いますが、それでは地域の経済力は高まりません。
和歌山県再生のためには、県内での消費を増やすこと、雇用を増やすこと、情報産業やサービス産業などの企業誘致を図ることが必要となります。税収を上げることで行政予算を増やしていけます。現在、行政に道路の補修や給食の無償化などの依頼をしても「予算がありません」と断られるケースが多くあります。
「予算がないのでできません」の台詞は既に聞き飽きていますが、この状態が続いていることが問題です。和歌山市の規模に応じた予算を捻出するために必要なことは税収を上げることですが、そのために企業誘致と雇用拡大、消費を増やすための政策と行動をすべきですが、まだ弱いというところです。
今日、聞かせてもらった意見も参考にしながら、皆さんと一緒に和歌山県、そして和歌山市の将来を考え、行動につなげたいと考えています。
コンサートの合間に県政報告と意見交換の時間を取ってもらったことに感謝しています。
皆さんから「良いコンサートでした。県政報告が聞けて良かったですよ」などの言葉を頂戴しました。ありがとうございました。